昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

医者の手抜き

夫婦揃って、悪性の風邪を患った。
先ずは夫の僕が、かかりつけの医院に行って診察を受けたが、ここはヤブ医者なので患者がほとんどいない。
その分待ち時間は少なくて済むが、あらかた治療の結果が芳しくない。
今回も、簡単な問診と打診で、「典型的な夏風邪なので、薬を出しておきます」との診断だった。
ここで貰った薬だが、三日間投薬しても咳もダルさも、痰の量も全く改善されない。
ついに、週明けになって医者を変えることを決心した。
 
実は妻もほとんど同じ症状で咳き込んでいたので、モノはついでと、一緒に次の病院に赴くことにした。
こちらでは珍しく、夫婦一緒に診察室に呼ばれ、先ずは僕が診断を受ける。
最初に医院に比べると、何だか尤もらしい器具を使っての診察だったが、「かなりひどい風邪で、放置すると肺炎の恐れがあるので抗生物質を投与」となった。
続いて妻の番になると、医者は「ご主人と同じ症状なので、同じ薬を出します」と、碌に診察もしない。
結局は、夫婦で同じ薬を貰って帰宅することになった。
 
その後の経過は、僕の方は日一日と快方に向かったが、妻の方はむしろ症状が悪化してくる。
耐えきれなくなった彼女が、症状を自分なりにネットで調べた結果、風邪よりも気管支炎に違いないと言い出した。
その結果、妻だけが耳鼻咽喉科に出向いたが、そこで「急性副鼻腔炎と気管支炎が併発している」と、偉く重体の結果を告げられた。
その結果、副作用もある強烈な薬が渡され、妻はかなりの間、胃が荒れたり、鬱陶しい想いに悩まされることになった。
 
要は、僕と妻の風邪は、症状は似ているが、原因はまるで違っていたことになる。
 
今回は、夫婦揃って、最初の医者の勝手な思い込みと手抜き診察の為に、まるで効果のない初期投薬で貴重な時間を無駄にしてしまった。
常日頃は病院の診断が、不必要にバカ丁寧すぎると思っていたが、今回のような経験をすると、それはそれで極めて重要なプロセスだと思い知る。
例えば患者の診断結果を取り違えない為には、まるで無駄と思っていた一々名前を確認したりするのも必要な診察行為と分かる。
 
僕は二週間でやっと全快となったが、妻は三週間経過して、やっと七割か八割程度の回復だ。
今回は酷い風邪に苦しんだが、専門家と言えども、先入観にとらわれ勝手に思い込むと、考えられないような誤診をしてしまうことを学んだ。
夫婦揃って同じ病院に行くのは、避けた方が良い。