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貴乃花、わずか二票で理事選落選!

貴乃花は、わずか二票しか獲得できず、日本相撲協会理事選で落選した。
これを受けて大半のテレビ出演者は
貴乃花は、最初から相撲協会の実態を世間に訴える為に落選覚悟で出馬した
・協会には、「改革」ではなく、今のままでよいと考える守旧派が大量に存在している
・わずか二票の衝撃的結果だったが、却って相撲協会の病巣を明らかにした
・世論は貴乃花の味方なので、絶対にこのままでは終わらない
と、判官びいき丸出しの解説を繰り返していた。
 
マァこの所、相撲協会には問題が噴出しているので、中身は不明だが「改革の必要性」を訴える貴乃花に期待したい気持ちは分かる。
しかし今回の理事選に関して、貴乃花を褒めちぎるのは無理筋だ。
何故なら、何故選挙になったのかを考えれば、「貴乃花覚悟の出馬」とは程遠い実態が分かるからだ。
 
今回もしも貴乃花一門からの候補者が一本化されていれば、無投票で理事が決まっていた。
選挙になった理由はタダ一点、貴乃花一門から阿武松親方と貴乃花親方が出馬したからだ。
三回に亘った貴乃花一門の打合せは、
・一門の理事候補者は阿武松にする
・今回は貴乃花は自重してほしい
事が決まったらしい。
貴乃花は、「それでは無投票になるので、自分は一票でも構わないから」と、出馬に拘ったようだ。
 
これを冷静に考えれば貴乃花貴乃花一門の支持す失っていたのだ
 
一門ですら貴乃花を支持しない状況下で理事選に拘ったのは、相撲協会の病巣を暴くと言うよりも、総帥だった貴乃花以外を候補者に選んでしまった貴乃花一門への意趣返しではないのか。
仮に貴乃花が一門の候補者になった場合、それでも貴乃花は理事選は絶対に必要だからと、誰か他の候補者を擁立したとでもいうのか。
 
昨年11月に日馬富士による貴ノ岩への暴行事件が判明して以降、貴乃花相撲協会の調査には一切協力せず、且つ自身からの情報発信はほとんどゼロに近い。
即ち、反協会の姿勢は鮮明だが、何をやりたいのか、やろうとしているのか、誰にも全く分からない。
一見、寡黙を貫くことはカッコよく見えなくもないが、味方を増やすことが出来なくなる。
こんな貴乃花の姿勢は、身内の一門ですら理解不能だったとしか思えない。
 
貴乃花に関しては、前回出馬した理事長選挙では完敗だったものの、三票を獲得している。
初めて理事選に挑戦した2010年「貴の乱」では、基礎票に一門外からも三票の支持を得て当選した。
それが今回は101票中わずか二票とは、支持率2%弱に急落したことになる。
こんな状況なのに、「改革」と念仏みたいに唱えても、何一つ実行できるはずがない。
 
因みに、貴乃花が今回立候補するに当たってホームページに掲げた声明文には、「自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標にしたい」と書いている。
この間、あらゆる質問を無視し、何度催促されても具体的に自分の「改革」案を明らかにしていない貴乃花が、こんな目標を持っていること自体ブラックジョークでしかない。
 
貴乃花は、自身の言葉で相撲協会内に自分の同調者を増やさない限り、「改革」など出来っこない。
それなのにひらすら沈黙を続けるのは、貴乃花が単なるガキっ子なのか、あるいは貴乃花の「改革」は画餅でしかないのか、あるいはその両方なのか。
僕には、貴乃花を「改革の旗手」と持ち上げる世間の風潮が理解できない。