勝てばほとんど決勝リーグ進出が決まる。
しかし相手のセネガルは、グループリーグ最強らしい。
無責任評論家どもは「今回は引き分けで充分」との、極めて悲観的意見が主力だ。
日本が初戦のコロンビア戦前までは、コロンビアには良くて引き分けで、二戦目の対セネガル戦で勝つことが前提だった。
しかしまぐれか奇跡か知らないが、とにかく世界中が驚愕したコロンビア戦の日本勝利と、セネガルがこのリーグ最強の噂だったポーランドに完勝した結果、ワールドカップ前の予想を臆面もなく大幅に修正する評論家が多い。
巷に溢れる俄か素人評論家なら、何でもありでこれでも構わないが、卑しくもサッカー評論で飯を食う玄人ならば、「セネガルの強さなんて今頃気が付くな！」だ。
それにしてもネット社会では、素人のサッカー評論が溢れかえっている。
しかしその大半は、「成るほど」とうならせるような薀蓄が多い。
いつの間にか日本でも、「かなり詳しくてうるさいサッカーファン」が増えていたようだ。
確かに言われてみれば、何とか勝ったので不問に付されているが、緒戦のこの三人のプレイ振りはひどかった。
例えば本田圭佑。
決勝点二点目のコーナーキックを蹴り、勝利の立役者のように褒める連中もいるが、一方では不用意なバックパスもあり、何よりも圧倒的に走力に劣るので守備では全く役に立たない。
結果として日本は、多くのピンチに見舞われた。
日本唯一の失点は、長谷部誠のペナルティから決められたものだ。
この三人に関しては、ワールドカップ本選のこんな怠慢プレイだけでなく、予選の時点から体たらくが目立っていた。
ネットの無名評論家たちは、サッカー評論家連中のようなしがらみも皆無なので、そんな彼らに全く遠慮がない。
辛辣に評価し、今日の対セネガル戦には起用しないように勧めている。
僕のようなド素人には、サッカー評論家のどうでも良い様な意見よりもそっちが新鮮で、大賛成と思っているほどだ。
いずれにしても後十時間で、運命の第二戦が始まる。
引き分けで良いなんて、とんでもない日和見方針だ。
そもそも、第三戦のポーランドに勝てる保証なんか、どこにもない。
対セネガル戦の勝利と同じくらい、難しいことだ。
それならば、対セネガル戦にも必勝の覚悟で臨まなければならない。
対コロンビア戦も、試合前は悲観論一色だったが、見事に勝利した。
今はひたすら、西野朗監督が大胆不敵に、本田、川島、長谷部抜きで戦ってくれることを祈っている。
