会社の先輩で、無茶苦茶に口喧嘩の強い人がいた。
誰と口論しても、絶対に相手をやっつける。
正しいとか間違っているより以前に、議論の中で、瞬時に相手への反論を思いつく。
議論の相手が何を言っても、とにかくアッという間に言い返す。
すると、傍から見ていて、その先輩が一方的にやり込めているような雰囲気になる。
彼のやり方を見ていると、どうも口喧嘩の極意は瞬発力にあるようだ。
僕は、今の世の中で口喧嘩の達人は、橋下徹、立花孝志、百田尚樹、そして桜井誠の四人と思っている。
いずれも、ある分野、ある局面での情報量が半端ではなく多い。
しかも、速射砲のように喋り続ける能力も、他の誰よりも高い。
豊富な知識に、皮肉も交えた話術が巧みなので、口喧嘩に負けるはずがない。
ではこの四人の中で、最強の口喧嘩イストは誰か?
若干、異種格闘技じみてくるが、口喧嘩ウォッチャーにとっては大変興味深い。
僕の独断と偏見に満ちた見解は、ナンバーワンは恐らく桜井誠ではないかと思う。
実は、橋下徹対桜井誠、立花孝志対桜井誠の口喧嘩は、既にYouTubeに存在している。
橋下と桜井は、ヘイト規制法を巡って大坂県庁で対決した。
橋下が、日頃悪しざまに朝鮮人を攻撃していた桜井を県庁に呼びつけ、桜井に説教するようなつもりだったようだが、両者が喧嘩腰になり、議論は全く噛み合わなかった。
と言うより、橋下が冷静さを失い、感情的に桜井を罵倒するだけで終わってしまった。
後に、立花孝志はこのYouTubeを見て、「桜井の意見は無茶苦茶で、橋下の圧勝」と橋下にゴマを摺っているが、どこを見ればそんな判定になるのか。
どう見ても、あの対決は橋下に分はない。
よって、桜井>橋下となる。
立花孝志と桜井誠は、最近立花の「竹島は実質的に韓国領土」発言に、桜井が抗議文を送ったことで、直接対峙しての討論となった。
しかしこの時は、立花が国会議員としては致命的な失言した直後だったので、最初から勝負は見えていた。
立花は徹底的に「桜井党首に歴史認識の教えを乞う」態度に終始し、日頃の屁理屈でも何でも、とにかく「立て板に水」で喋る勢いがなかった。
よってこの時の対談は、明らかに桜井>立花。
この時のTwitter文章を読む限り、百田の一方的な攻勢が続き、理論的にも橋下が押し負けている印象を受けるが、喋ると様相が変わるようだ。
百田は、橋下と直接対談すると、頭の回転スピードで到底敵わないと書いている。
すると口喧嘩ではやはり橋下に一日の長ありとなり、橋下>百田の関係となる。
以上の桜井>橋下、桜井>立花、橋下>百田の不等式から導き出される結論は、
初代口喧嘩大王は桜井誠!となる。
たかが口喧嘩だが、戦国時代の中国では、口喧嘩だけで世渡りし、国を興したり、逆に国を亡ぼしたりする論客が多く出現している。
口喧嘩と言うと子供っぽいが、説得力と言い換えることができる。
日本では、雄弁な人材は「巧言令色鮮し仁」と、却って警戒されてきた。
しかし今の会社では、内容よりもプレゼンテーション能力が評価される時代だ。
人生を生き抜くスキルは、時代と共に大きく変化する。
今や、口下手が損をする時代なのだから、会社員として様々な場面で、様々な人と勝負を余儀なくされる諸君は、桜井誠を参考に、口喧嘩をやり方を学んだ方が良い。