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杉田水脈議員のヤジ問題

僕は、今、世間を騒がせている、杉田水脈なる議員についてはほとんど知らない。

元々は、大阪で維新の会に所属していたようだが、最近の選挙で自民党に鞍替え。

その時に、櫻井よしこは杉田を全面的にバックアップしていたが、百田尚樹が「杉田は絶対にダメ」と拒絶反応を示し、二人の意見が分かれていた程度の知識だ。

百田は、「杉田の、人に言えないほどの見苦しい所作振る舞いを知っているが、武士の情けで開陳しない」と、人品骨柄を到底応援できないとツイートしていた。

ヤリ手の若者との評価もある一方、無節操な与党政党の渡り鳥との見方もある。

毀誉褒貶の激しい政治家のようだ。

その後、自民党議員として当選した杉田は、雑誌「新潮45」に「LGBTには生産性がない」と書き、大騒ぎを引き起こした。

全体を読めば、同性愛を否定した文言ではないとの擁護論もあったが、揚げ足取りしかしない野党には格好の攻撃材料となり、雑誌は廃刊に追い込まれている。

 

その杉田が、またも舌禍事件を引き起こした。

今回は、国民民主党玉木雄一郎が「選択的夫婦別姓」を質問した時、「それなら結婚しなくて良い」とヤジったらしい。

この発言は、早速野党と「リベラル派」評論家から、総攻撃を浴びている。

 

先ず今回批判のヤジだが、確かにヤジを飛ばすこと自体への批判は分からなくもない。

国会で、妙齢の女性が政敵に大声で怒鳴っている姿は、絵的にも美しくないし、オトコどもが濁声でヤジるのは、ヤクザまがいの恫喝にしか見えない。

だから杉田を始めとする議員たちは、社会人のエチケットとして、例え自分が気に入らない発言があっても、ぐっとこらえる度量はあった方が良い。

 

しかし、ここを先途のように、この杉田を攻撃する連中には、違和感を禁じ得ない。

批判派著名人と称されるのは、乙武洋匡 三浦瑠麗、常見陽平(千葉商科大講師、津田大介、住友陽文(歴史学者)で、政治家の岡本みつなり(公明党)、石川大我(立憲民主党)。音喜多駿(維新)も、杉田に辛辣な批判ツイートをしている。

しかし、メンバーを見ると「何だかナァ、やっぱりナァ」ばかりだし、その批判内容も、「多様性を認めない」とか「生産性発言の反省がない」とかばかりだ。

少なくとも、この人たちは夫婦別姓の方向が正しいと考えているに違いない。

だからこそ、杉田の「結婚しなければ良い」ヤジに、条件反射で攻撃しているのだ。

 

しかし実際に杉田が言いたいのは、「結婚相手の姓になるのが嫌なら、結婚しなければ良い」で、これは彼女は昔から主張していることだ。

少なくとも、夫婦別姓に反対の立場からすれば、これは別に、変な主張ではない。

杉田を強く批判している人や勢力は、夫婦別姓に賛成の人だろうし、それへの過程で選択制夫婦別姓の導入を目指しているのだろう。

しかし世の中には、夫婦別姓そのものに反対し、それにつながる選択的夫婦別姓も否定する人たちも結構な数いる。

しかも多数決を取れば、現時点では夫婦同姓に賛成の人の方が多いのではないか。

何も、夫婦別姓が正義で、夫婦同姓を主張する人は時代遅れなわけではない。

 

夫婦別姓の国は、身近では中国と韓国がある。

一方、夫婦同姓の国は、日本もそうだし、州によって違うがアメリカの多くの州や、イギリス、ドイツもそうだ。

それぞれに長所と欠点があり、夫婦関係や仕事のやりやすさで、夫婦別姓がうまくいっていて、夫婦同姓だと支障があると言う訳ではない。

もしも一方だけが正しいのなら、世界中の国がそれに倣うはずだが、両方共それぞれ一長一短があるから、意見が二分されているのだ。

 

今回の件で言えば、玉木雄一郎の選択的夫婦別姓の質問は、夫婦同姓よりも別姓を進めたい意向だろうから、それに反対意見の持ち主の杉田水脈が、反論することには何ら問題がないはずだ。

無論、ヤジでの意思表示は感心しないが。

余談ながら、「ヤジは国会の花」などと、気の利いたヤジを礼賛する傾向があったから、怒号同様のヤジも規制できない。

ヤジで国会が紛糾するのなら、与野党を問わず、ヤジ厳禁にすれば良い。

 

杉田も、ヤジるのではなく、別の機会に正々堂々と持論を述べるべきだ。

その論議の結果、もしも夫婦別姓、若しくは選択的夫婦別姓が多数派になれば、民主主義の原則で受け入れるしかない。

だから杉田は、自説の夫婦同姓が少数派にならないような活動を続けた上で、最終的には、選挙で有権者の判断に任せるのだ。

そんな杉田が、夫婦別姓に強硬な反対意見の持ち主でなので、「夫婦が同じ姓を名乗るのが嫌なら、結婚するな」と主張することに何の問題がるのか?

逆に、夫婦同姓の利点を主張する人に、夫婦別姓論者が疑問を呈することも、もちろん構わないし、甲論乙駁の議論が展開される方が、問題点が分かりやすくなる。

 

その最終結論は、民主主義の原則に基づいて、多数決で決めるしかない。

それまでは、お互いの意見を正しいと思うスタンスで、ぶつけ合う事が大事だ。

杉田のヤジを批判する人たちは、夫婦同姓論に対しての偏見が強すぎる。

 

因みに僕は、夫婦別姓には反対の立場だ。

無論、働く女性の中には、夫婦別姓を主張する人たちが多いことぐらいは知っている。

しかし僕の嫌いな中国、韓国は、その夫婦別姓の国だ。

そしてどう見ても、日本に比べてこの両国の制度が、優れているとは思えない。

やはり、どんな制度も一長一短。

結局は、その国に根付いてきた制度が一番と信じているからだ。