中国武漢発の新型コロナウィルス感染が、どうやら世界中で最悪の展開になっている。
日本では、横浜港に停泊しているクルーズ船、ダイヤモンド・プリンセス号は、中国における武漢市と同様、患者の巣窟と化したが、患者を船内に留める以外の良策がない。
また春節の間、中国人が様々な地域を移動したために、各地で次々と感染者が増えた。
船内に閉じ込められた乗客のストレスも大変だが、何をやればいいのかが分からず、ただひたすら見守るしかない日本国民も、誰に文句を言えばいいのかも分からない。
事態は市内感染へと移行し、タクシーからとか、電車からとか、とにかく感染源が多岐に亘り、いよいよパンデミックが現実となってきた。
日本は、武漢発新型ウィルスへの初期対応に、完全に失敗した！
残念ながら、こう断定せざるを得ない。
この事態を冷静に振り返れば、文句を言う一番手は、中国政府だ。
世界中を恐怖に陥れた武漢肺炎だが、中国政府は意図的に楽観論をばらまき続けた。
いよいよ嘘八百の言い訳が尽きた状態で、武漢市を封鎖したが時すでに遅し。
中国中に武漢肺炎が蔓延することになっただけでなく、世界第二位の経済大国となった中国は、世界中との交流が活発化している。
大量の中国人が海外へ渡航するし、諸外国から中国を訪れるビジネスパースンも多いので、今や感染者は世界に広がっている。
今回の武漢肺炎の発症から感染拡大まで、世界経済への影響を考えれば、中国政府の責任は世界史的レベルで大きい。
日本に関して言えば、自民党安倍政権の無為無策も、強く批判されなければならない。
当然ながら安倍政権の支持者からは、「そうは言っても、武漢にチャーター機も飛ばしたし、現状では良くやっている」との擁護論もあるだろう。
しかし客観的に見て、中国が自国発の武漢肺炎を問題視した時点で、あの秘密主義の中国でさえ隠し果せないほどの重大事だと考えなければならず、直ちに中国人の日本入国全面禁止を打ち出すべきだった。
実際にこの時に、即時中国人入国禁止を強く主張していた人たちも多かった。
しかしそれは、日中間の緊張をもたらすし、観光業界にとっては死活問題なので、政治と経済を優先して躊躇したのだろうが、結果は後手後手の対応となってしまった。
また国会で「桜を見る会」に攻撃目標を絞り、焦眉の急である武漢肺炎に無関心だった野党の対応もまた、同じ穴の狢だ。
立憲民主党の蓮舫は、「武漢熱は差別用語」などと、頓珍漢発言をした。
今や一刻の猶予も許さない非常事態なのに、野党は安倍政権の揚げ足取りに熱中し、国会をサボり放題とは情けない。
中国ベッタリの政治家、二階俊博と、その二階を東京都知事再選の命綱と見ている小池百合子は、中国へのゴマスリで、医療用防護服１０万着以上を送っている。
日本全国に武漢肺炎が拡散し、東京でも患者が大量発生する恐れがある時に、病原菌をばらまいた中国支援を優先する余裕があるとは恐れ入る。
そんな、国賊政治家の日本人軽視姿勢も、厳しく問われるべきだ。
日本が大困難に陥る非常事態を前に、リーダーシップを発揮する政治家がいない。
政府自民党でさえ、正論を吐き続けた国会議員は、元自衛官の佐藤正久ただ一人だ。
何故、中国人の入国を即刻禁止できないのか？
実は今の日本には、それを規制する法律がないらしい。
仮に政府が強権発動すれば、野党から一斉に「独裁だ」「横暴だ」との非難が集中するし、産業界からはビジネスに悪影響すると騒がれる。
安倍政権も八方美人方針に終始し、批判を怖れず非常手段を講じるほどは、武漢肺炎への危機感がなかったし、政治家としての責任感が欠落していた。
残念ながら日本での武漢肺炎のパンデミックは、重大疾病を隠蔽しようとした中国政府の体質と、法律さえ完備していない日本の平和ボケによって収拾不能になった結果だ。
