昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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日本野党の再建計画

会社員をやっていると、とんでもない不採算部門の立て直しを命じられることがある。

社命は絶対なので、嫌でも受けざるを得ない。

しかし、ピンチはチャンスにつながる。

うまく建て直せば、会社内で「事業再生人」として称賛されるし、給料も上がる。

こんな辞令を受けたら、何としても採算是正のために、知恵を絞らざるを得なくなる。

 

勿論仮定の話だが、「低迷する日本野党の立て直しを命ずる」と言われたら、どんな手段を講じるだろうか。

 

事業立て直しは、まずは不採算の理由を明確にすることから始まる。

たいていの場合、不採算事業は

 ・製品寿命が尽きている

 ・市場が縮小していて、需要は増えない

 ・無益な競合が激しい

 ・組織も硬直化し、市場の変化に対応できない

などが取り上げられるが、もう一つ、もっと重要なことが、

 ・所属する人間の気力、ヤル気がなく、企業への忠誠心に欠ける

 ・改革のアイデアも意欲もない

 ・組織や会社に不満ばかりを言う

と、負け癖のついたメンバーの、仕事ぶりが振るわないことが大きい。

 

今の日本の野党を見ると、驚くほど企業の不採算分野の従業員と似ている。

 ・とにかく与党の足を引っ張るだけで、建設的提案はゼロ

 ・政治への不満ばかりを声高に主張して憂さ晴らし

 ・責任を転嫁し、自分たちへの真摯な反省がない

 ・すぐに国会(仕事)をサボる

 ・そして極め付けは、人材ゼロ

企業の不採算部門も、日本の野党も、いずれも人材の吹き溜まりとなり、新進気鋭な若手などどこにも存在しない。

既存組織内は腐った連中ばかりなので、事業再生を命じられた場合、信頼できる腹心を連れて乗り込むのが普通だ。

そして改革は、組織変更と人材再配置から始まり、ミッションの再確認と社員のモチベーション改善へとつなげていく。

 

野党の場合は、どうだろう。

ミッションは、「政権獲得」と分かりやすい。

その為の具体的な方策はと言えば、選挙で与党候補を破ることだ。

その為には、有権者の支持を取り付けないといけない。

そしてここからが、野党の一番の問題点だが、彼らは政権の揚げ足を取ることが有権者の支持率アップにつながると錯覚しているのだ。

野党の選挙参謀と目されているのは、未だに小沢一郎とは情けない。

野合でも何でもいいから、野党共闘さえできれば与党に勝てるみたいな古めかしい選挙対策で、自民党を追い込めるはずがない。

 

現実の野党は、言い掛かりとしか言いようのないモリカケ騒ぎと、桜を見る会追求を煽り立てることで、支持率を上げる作戦を採った。

いずれも、安倍首相が仕出かした(と彼らが思い込んだ)失策を深掘りし、騒ぎ立てれば、有権者自民党にソッポを向くと信じ込んだモノだ。

だから証拠もないのに、ひたすら「怪しい、説明責任を果たしていない」と、三年以上も騒ぎ続けた。

その間、消費税アップで経済が低迷してもモリカケ一辺倒、武漢肺炎のパンデミックが不安視されていても桜問題追求に明け暮れる。

しかし、有権者にすれば、生活と身の安全こそが最重要で、証拠もないのに状況証拠だけを積み上げて攻撃しても、与党否定にはならないのだ。

 

こんな野党を立て直すとしたら、

 ・先ず自民党の有望若手を引き抜く

 ・彼らの手で、政権復帰への青写真と、その為の新たな政策を作成

 ・枝野も辻元も、原口も不要、古参の役員連中を全員放逐する

 ・政策論で与党を論破できる若手の抜擢

 ・組織の民主化して、ヤル機と能力があるなら、新人でも委員長、幹部へ登用

と、極端な荒療治を施すしかない。

 

実は与党自民党も、人材が豊富なわけではない。

地方選出議員には、野党に劣るとも勝らない、贔屓目で見ても野党レベル議員も多い。

しかしさすがに腐っても与党で、随所に「これは!」と煌めく議員が配置されている。

野党には、そんな議員が全くいない。

そのわずかな差が、政権を安心して任されるか否かとなっている。

一年や二年で、野党が政権を奪取できるはずはない。

臥薪嘗胆で、一から組織と人材を見直すことから始めるしかない。

日本の野党や、不採算事業ではなく、既に倒産している企業なのだ。

 

騒ぎ立てるだけの若手は見受けるが、組織にとって最も必要な、有権者から信頼される優秀でヤル気がある人材が見当たらない。

ウソだと言うのなら、この人こそ次世代のリーダーの具体的人物を挙げて見て欲しい。

そんな、病膏肓に至った野党の再建など、誰にもできない。

もしも僕が野党再建の使命を受けたら、カッコ良く「五年間の時間を下さい」と言う。

そしてその五年の間で、しっかりと国内からの脱出計画を練るだろう。