昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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Go To キャンペーンもお先真っ暗

7月末の四連休に合わせ、8月開始予定だったGo To キャンペーン前倒しが発表された。

ところがここに来て、全国規模で武漢肺炎感染者が急増している。

連日に亘って、関東一都三県の感染者数が過去最高記録を塗り替え、一時期の終息が近い楽観ムードが吹き飛んでしまった。

特に、あちこちでクラスターが発生している東京都は、すっかり諸悪の根源扱いで、地方の自治体からは「都民は来るな」と病原菌扱いされている。

そしてその止めが、政府肝いりのGo To キャンペーンから、東京都だけはのけ者にされてしまったことだ。

政府がせっかく、窮地の観光地救済のために税金投入を決めたのに、実行直前で暗雲が立ち込めているのだ。

 

それまで「自粛と補償はワンセット」と、政府からの支援を強要していたはずの野党やマスコミは、Go To キャンペーンが不人気となると態度を一変。

今度は挙って、Go To キャンペーン反対の側に回り、政府を攻撃している。

つい先だっての都知事選で、圧倒的多数の支持で再選された小池百合子も、二期目は晴れの門出の初っ端からケチがついた。

選挙前は、妙に張り切ってテレビ出演を続けていたが、最近の小池百合子からは溌剌感が消え失せ、半ば投げやりに政府に責任を押し付けている。

想定以上の武漢肺炎の第二波襲来で、小池はすっかりやる気も喪失したように見える。

 

世界的な武漢肺炎の蔓延がなければ、我々夫婦は6月にヨーロッパ旅行のはずだった。

しかし、出国は可能だっだろうが、訪問先の国の様子が分からない。

当時のヨーロッパでも、厳しい外出自粛が始まり、観光地は続々と閉鎖されるし、現地の交通手段も動くかどうかも不明だった。

無事に帰国できても、二週間は国内のどこかの施設に隔離されるかもしれない。

どう考えても無理だと判断し、泣きの涙で今回の海外旅行は見送った。

その分、国内の温泉旅行でもと思ったので、Go To キャンペーンは渡りに舟と、さっそくあれこれ、旅行の計画を立てていた。

しかしそれも、ここに来て急ブレーキ。

どこに出かけても、「関東から来ました」と言えば。嫌な顔をされるに違いない。

 

結局は、今年上半期の外出と言えば、ただ我が家周辺のスーパーでの買い物程度。

これほど行動範囲が狭い生活は、物心ついてはじめての経験だが、それは我が家だけに特有な例ではなく、世界中が我が家と同様だ。

どこもかしこも極端な消費低迷なので、これでは景気事業が良くなるはずがない。

ある意味では、爆買いし大騒ぎすることで観光地では頼みの綱となり、世界景気をも牽引していた中国人は、日本だけでなくどこの観光地からも国からも姿を消した。

あのリーマンショック以上に、景気は戦後最低最悪の状況だが、一番の問題点は、その出口が見通せないことだ。

 

そんなこんなで二か月経過。

少なくても日本は、感染者数が低位安定したことで、武漢肺炎の終息間近と思われた。

途端に、「自粛を自粛」する雰囲気だらけになり、上機嫌の小池百合子都知事選挙運動を兼ねて連日テレビに出演し、晴れやかに見通しの明るさを語っていた。

それまで閑散としていた町に人が溢れ、感染対策実施の上で劇場も再開され始めた。

やっと通常の経済活動再開と思われた中で、観光客が激減し最も窮地に陥っていた観光業界の支援策として、満を持してGo To キャンペーンが実施されるはずだったが……。

 

その、Go To キャンペーンの発表から二週間。

間が悪いとはこのことで、いわゆる武漢肺炎第二波の襲来だ。

東京都は連日200人超、その周辺三県でも第一波を大きく上回る感染者が出ている。

しかしそれでも、政府も県知事も、再度の自粛要請を出さない。

「出そうにも出せない」のが本音だろう。

一か月半に亘って我慢を強いられ、やっと営業再開が許可された事業者にとって、もう一度自粛と言われると、精神的ダメージが大きすぎる。

政府と知事の間でも、嫌われ役を回避しようと、責任のなすりつけ合いを始めた。

 

こんな状況では、観光地にとって期待の救世主だったGo To キャンペーンだが、恐らく更に規模が縮小されるか、あるいは延期になるだろう。

政府にすれば、税金投入しても悪評芬々では、何をやったか分からない。

国民にしても、これだけ全国的に感染者が増えてくると、精神的にも委縮するし、とてもどこかに出かけようかとの気持ちにならない。

またまた、経済活動がシュリンクして、景気回復が遠のく。

 

我が家近くの学校は、7月授業再開予定だったが、9月末まで校舎閉鎖延長を決めた。

この地域は学校城下町だけに、緊急事態解除で仄かに灯りが見え、先行きに希望を感じた分、落胆も大きい。

武漢肺炎対策は、未だ迷路の中だ。

因みに我が家は、資金難で都民ではないので、Go To キャンペーンの資格あり。

だが、感染者急増を理由に一都三県に除外対象が広がっても、旅行する気力が漲らないのでどうでもいい気持だ。