昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ニュースの見方

昔は、テレビや新聞のニュースを無条件に信じていた。

「テレビで報道した」とか「新聞に書いてある」と、それが真実と思っていた。

今にして思えば、ずいぶんと無邪気で危うかったものだ。

 

特に我が家は、家族全員がずっと朝日新聞の購読者だった。

だから南京大虐殺従軍慰安婦問題は、朝日新聞の捏造記事をライブで読んでいたことになる。

中学の頃の思い出は、中国文化大革命の報道だ。

この時も朝日新聞の記事は、文革礼賛一辺倒だった。

朝日新聞は、毛沢東が最も信頼する林彪を後継者に指名し、理想の共産主義社会建設のための永続革命に踏み切ったと伝えていた。

毛沢東に率いられた中国共産党は、不屈の革命戦士集団と扱われた。

当時は、スターリンの独裁政治が暴かれ、スターリン批判で混乱していたソ連に比べ、日本では同じ共産主義でもソ連と厳しく対立していた中国支持者が圧倒的に多かったのも、文革の肯定的報道の所為だ。

 

様子が変わってきたのは、クーデターに失敗した林彪が、飛行機での逃亡途中に撃墜されてからだ。

しかしそれでも、毛沢東神格化は残り続け、中国で文化大革命が完全に否定されたのは、鄧小平時代まで待たねばならなかった。

その後の報道で、毛沢東一派のデタラメ政治や、文革の悲惨さ、被害者の多さが明らかになった。

同時に、文革報道のインチキさもまた暴露されたが、それでも尚、マスコミの組織的偏向については、気が付いた人は少なかった。

 

日本ではそんな中でも、従軍慰安婦南京虐殺問題が事実と違うとの指摘は、地道に続いていた。

歴史をどう検証しても、そんな事実が見つからない。

逆に報道内容が、全く事実にそぐわないことが次々と証明された。

その結果、朝日新聞は記事掲載から30年以上経過して、やっと従軍慰安婦記事は誤報だったと認めた。

この瞬間に、マスコミの正義は完全に消滅した。

 

テレビで言えば、オウム真理教事件を避けては通れない。

マスコミは、奇抜なパフォーマンス、親から隔絶された環境での修行風景、教祖や教団幹部の特異なキャラクターを追いかけ回した。

その結果、取材するマスコミと取材されるオウム真理教側に妙な連帯感が生まれ、TBSは坂本弁護士事件の取材内容を教団に教えてしまう失態を仕出かした。

松本サリン事件では、被害者を犯人と決めつけ、連日に亘って全国放送で魔女狩り報道を繰り返した。

 

そんな負の歴史があるにも関わらず、その後のテレビも新聞も、過去の反省に立って報道姿勢を変えたとは思えない。

ひたすら購読者や視聴者に、上から目線で自分たち組織の考えを押し付け、誘導している。

そんなマスコミの実態が分かるにつけ、ニュース報道を見るこちら側の姿勢が変わってきた。

 

昔は、先ず無条件で信じることから始まっていたが、今では、何はなくとも疑ってかかる。

特に留意するのは、ニュースを流す目的は何かを推測することだ。

本来なら、どんなニュースも事実を淡々と伝えるはずだ。

しかし今のマスコミは、ある思惑を持ってニュースを作っている。

だからそのニュースの裏に潜む、彼らの目的を知ることが重要だ。

 

直近の例で言えば、眞子内親王と小室圭氏の結婚問題がある。

秋篠宮殿下が、二人の結婚に同意したことがニュースとなったが、これは、単なる事実の報道だ。

しかし直後に、小室圭氏の母親の4百万円借金の債権者が、

 ・これ以上二人の結婚に支障をきたすのは心苦しい

 ・よって請求権を放棄する

との記事と共に、

 ・あの4百万円は小室圭氏の入学金用ではなかった

と報じられた。

この記事の意味するところは、

 ・入学金援助でなければ、小室圭氏には一切の責任はない

 ・よって、母親の借金問題が結婚に支障となることもない

と言いたいのだろう。

恐らくはこの記事で、例え秋篠宮殿下が了承しても、実際の結婚まではまだハードルがある結婚話を、側面援助する積りなのだ。

 

皇室の結婚話を伝えるにも、記者やマスコミの想いが隠されている。

新聞記事やテレビニュースも同じで、伝える側の深慮遠謀に思いを巡らさないと、いつの間にかマインドコントロールされてしまう。

情報化社会の現在では、あらゆる情報にバイアスがかかっているとを疑ってかかる必要がある。