昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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保守大分裂

僕が忌み嫌うサヨク陣営は、組織がある規模になると必ず分裂する。

これはヤツラが抱える宿痾の病だ。

何故なら、彼らが信奉する正義は、彼らが崇め奉る唯一の指導者だけが実現出来るものだからだ。

 

そんな絶対的指導者がカリスマ性を維持している間は、組織はそれなりに安定している。

ところがそのうちに、世間的にはどうでもいい点に関して「俺は違うと思う」と言い出す、組織の別の有力者が出てくる。

すると、たった一つの絶対的指導者の地位を奪い合うことになり、内部対立が進み内ゲバに発展する。

サヨク界隈が宿命的に内部分裂するのは、狭い世間の主導権争いだ。

 

一方の保守は、自民党がその代表例だが、実に融通無碍だ。

自民党は伝統的に、最近では角福戦争が有名だが、派閥間で激烈な主導権争いを演じた上で、その勝者が総理大臣になってきた。

ところが一旦決着がつくと、不思議にもノーサイドになる。

その後も、骨肉相食む争いを続けるサヨクとの違いがここにある。

 

ところがネット社会では、こんな保守の美風にも変化が出ている。

特に現代は、SNSの発達で誰もが自由に自分の考えを発信できる時代だ。

だから保守界隈でも、議論百出、百家争鳴状態になりやすい。

しかも、顔色を見ながら言葉での議論とは違い、ネット論争は相手が目の前にいない。

そこでの文字での意見交換は、遠慮会釈のないやり取りになりやすい。

その結果、お互いが熱くなればなるほど、引っ込みがつかなくなる。

現在ネット界で発生している保守派分裂など、まさにその典型だ。

 

実は発端は、一年前に武漢肺炎感染が拡大したころから起きていた。

この時は、防疫優先で海外からの渡航者を規制するか、経済優先で受け入れるかの意見の違いだった。

武漢肺炎が夏場に一旦小康状態になり、外国人規制派も経済重視に変わり、この議論は何となく引き分けみたいな結果になった。

ところが11月アメリカ大統領選の結果を巡って、お互いに引くに引けないほどの見解の相違に発展してしまった。

 

その後遺症だろうが、トランプの敗北が決定的になった後は、今度はお互いの人品骨柄を論う論争となっている。

切っ掛けは、トランプ勝利派の代表格、百田尚樹を痛烈に批判した掛谷英紀に対して百田が「こいつ誰?」と、余裕をかましたことだ。

すぐに百田派の有本香が「上念司が視聴者の会の利益で援助しようとした人物」とツイートした。

掛谷が知己の上念に金を無心、上念が「視聴者の会」の利益を流用しようとしたが、自分の反対でボツになったと、そんなニュアンスだ。

するとすぐに上念が、この有本に噛みついた。

上念は、自分が勝手に掛谷研究への支援を打診したが、有本の反対があり断念した時点で、この問題は終了していると力説している。

しかもそんな内輪話を、いかにも不正流用を示唆するような思わせぶりのツイートするのは、信義に反するとの猛抗議だ。

一方で上念は、口頭で百田の了解を得たと言ったが、百田は「そんなことは知らん」と有本をかばう。

DHC番組を追放された上念は、虎ノ門ニュース主流派の百田や有本に遠慮する必要がなくなり、攻撃性を強めている。

とうとう上念は有本と百田に、視聴者の会理事辞任を要求する事態になってしまった。

 

更にもう一人、百田と有本から告訴すると言われたKAZUYAが、何とTwitterに百田の黒歴史「殉愛」問題を持ち出した。

KAZUYAは、裁判に備えるために百田の考えを知ろうと購読したと言うが、既に裁判三連敗で名誉棄損が確定している百田にとっては、触れられたくない古傷をえぐられるものだ。

この所為か、百田の批判本「殉愛の真実」の中古価格が高騰しているらしい。

日頃は饒舌にトランプ支持を主張し、保守界隈で影響力を誇示している百田だが、この件はグウの音も出ぬほどの屈辱のようだ。

Twitterの批判的意見はすぐブロックするし、まるで事件そのものがなかったかのように、ひたすら押し黙り続けている。

敢えて嫌味タップリにこれをTwitter上に晒したことで、KAZUYAと百田は、不倶戴天の敵になった。

 

ここに来てネットでは、トランプ勝利派は劣勢だ。

しかし声の大きさでは、依然として負けていない。

大統領選は不正選挙だったので、その追及は絶対に諦めないと、とんでもないデマ情報にも飛びつき続けている。

しかしそんな連中でさえ、1月6日の国会乱入事件では旗色が悪い。

あれはANTIFA、BLMの仕業とは言うものの、トランプ支持者が大量逮捕されているので説得力はない。

しかも肝心要の、トランプの政治的影響力がガタ落ちだ。

そんな焦りの裏返しか、百田も有本も、些か冷静さを欠いている。

上念からの長文抗議に対して、有本が一切返信できないのも、今回のツイートが勇み足だったことを表している。

 

一年前までは、お互いにお互いを尊重し合う間柄だったはずだ。

しかしここまでこじれると、もはや修復不可能だ。

サヨクだけでなく、保守派も内部分裂する。

救いは、サヨクの仲違いはヤクザ世界並みに命のやり取りにまで発展するが、保守派の場合は、相手を小バカにするくらいで済むことだ。

それにしても、イイ歳をした連中が「言った言わない」とか「証拠があるぞ」などと言いあうのは、みっとも良いモノではない。

三者には、この争いがどう決着するのか、高みの見物が一番だ。