武漢肺炎パンデミックの救世主、ワクチンの本格的な投与が始まった。
ところがこのワクチンについて諸説紛々で、評価が定まっていない。
ファイザーとアストラゼネカでは、ファイザーの方が効果が高いなどと通説がある。
韓国が確保したワクチンはアストラゼネカ製だが、文在寅はこっそりとファイザー社を利用したなどの悪口を言われていた。
昨年来の米大統領選報道で、すっかり信用を無くした虎ノ門ニュースだが、その中で比較的信頼できる出演者の武田邦彦と竹田恒泰は、ワクチンそのものに懐疑的だ。
竹田は「皆さんは自己判断で投与を決めれば良いが、僕はやらない」と、元より今回のワクチンを信用していないようだ。
しかしそのことを敢えて論争するほどの確信者でもなく、旗幟鮮明さはない。
自分はワクチンを信用しないが、他人へのお節介は焼かないと割り切っている。
しかしもう一人の武田の方は、一貫して「今回のモノは正規の認可手続きを受けていないので、ワクチンと呼ぶのは問題」と主張している。
武田によると、現在世の中に出回っているモノは、ワクチンとして最低限必要な認証試験が実施されていないらしい。
既にワクチンの有効性は世界中で実証済みだが、副作用について未確認なのに、投与を急ぐあまりルールを無視していると警鐘を鳴らしているのだ。
当初はかなり激しく、その危険性を訴えていた。
臨床実験が終わっていないのに、ワクチン投与を急ぐ背景には、製薬会社と役所の思惑があるとまで示唆していた。
武田の口癖は「僕は科学者だからデータでモノを言う」だ。
これは、データがなければどんな主張も信用できないし、データだけをベースに発言する技術系人間に特徴的な考え方だ。
僕の会社時代にも、この手の発言をする技術屋がいた。
尤も武田は物理学者なので、物理に関しては「目から鱗」の鋭さがあるが、他の分野では結構危うい発言も多い。
しかも世界的に、ワクチンの効果は確認されている。
確かに、武漢肺炎についても、その変性株にも、ワクチンは患者数を激減させている。
現時点まで副作用はあるにはあるが、致命的なものではなさそうだ。
むしろワクチン不足から、各国の奪い合いが生じている。
そのために、未だ効果が十分に検証されていない中国製やロシア製ワクチンが、ワクチン外交の手段をして利用されている。
世界中がワクチンを待望している。
さすがに最近のそんなワクチン状況から、武田の発言は今までに比べると軟化気味だ。
「僕はワクチン投与に反対ではなく、ワクチンの定義を教えて欲しいだけ」と、微妙に意見を変えている。
日本は、ワクチン確保への動きは早かったはずだが、役人のチョンボで正式契約が遅れている間に、他国に横取りされたようだ。
それでも医療関係者の第一回目投与に続き、次は死亡率の高い後期高齢者向けとなる。
僕の住む田舎町でも、4月末には後期高齢者も「恩恵」に預かれるとの連絡があった。
市役所から通知があり次第、後は早い者勝ちらしいので、今から心の準備中だ。
僕は、無条件でワクチン投与を希望している。
理由は、もしもワクチンが感染防止に役立つなら、これは儲けものだからだ
ワクチンを射った連中は、安心して普通の生活に戻るだろう。
ワクチンを射たなければ、いつまでも感染を恐れ、引き籠り生活を余儀なくされる。
この一点だけでも、ワクチン接種の意味がある。
副作用は、さして心配していない。
仮に副作用があったとしても、残りの人生が大して長くないので諦めが付く。
どう考えても、年寄りはワクチンを接種した方が良い。
若者は、武漢肺炎に罹っても、先ず死ぬことはない。
だからワクチン接種も年寄り優先となっているのだが、むしろ老人が生体実験の役を買って出ていると考えれば腹も立たない。
格別の異常がなければ、そこからが社会が守るべき本命層、若者のワクチン接種だ。
ワクチンが世界を救う。
中国発の世界的災厄、武漢肺炎との戦いも、間もなく天王山だ。