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東大名誉教授といえど、コラムを批判する

20日付け日経新聞のスポーツ欄「スポートピア」で、蓮實重彦東大名誉教授が「外国語を使う権利」とのコラムを発表していた。
読まれた方も多いと思う。
趣旨は、「スポーツ選手に大事なのは試合で能力を発揮する事であり、外国語能力の行使は権利であって義務ではないのだから、無理して外国語で挨拶する必要はない。自信を持って回避すればよい」というものだ。

具体的例として、特にニューヨークヤンキースの入団会見で、井川慶が行なった挨拶が義務的に写ったようなニュアンスを書いていた。
要は、外国語が流暢ではないのに、嫌々義務として使用していたのが可哀相と見えたのだろう。

日本で最高頭脳が集う東京大学の、しかも名誉教授にもなられた御方なので、きっと正論なのだろう。
しかし、あえて僕は、下手な事が分かっていても尚、英語でスピーチした井川慶を始めとした野球の岩村、サッカーの小笠原、大黒達スポーツ選手に大拍手を送りたい。

我々だって、日本に出稼ぎに来た外人選手が、たどたどしくても日本語で挨拶すれば、きっと微笑ましく思うだろう。
何よりも、日本に溶け込もうとする姿勢に拍手を送るだろう。

ボクシングのように全くの個人スポーツなら、「我が道を行く、外国語を使用するのは権利だ」とする生き方があるのかもしれない。
チームワークが重要なスポーツでは、一事が万事、たかが言葉だが、現地を理解しようとする積極さは必ずプラスに働くはずだ。
コミュニケーションを上手く取れなければ、どんなに個人的スキルがたかくても結果を出すのは難しい。
権利だとか義務だとかの難しい話ではない。

次の機会で、井川がもっと英語が上手くなっていたら、きっと彼は素晴らしい成績を上げているだろう。