最近、痴漢冤罪を訴える男性が増えているらしい。
ネット社会でも、痴漢容疑をかけられた無罪の被害者男性の助けあいサイトがあり、万一嫌疑をかけられた時の身の処し方がアドバイスされている。
僕の周りの女性たちに、「あなたは痴漢被害を受けた事がありますか？」と質問すると、ほとんど全員が、まるで痴漢にあっていないと、女性の魅力がないとでも言わんばかりの早さで「ある」と答える。
しかし、男性諸氏に「あなたは痴漢をした事がありますか？」と聞くと、これは逆でほとんど全員が「No」と答える。
無論、少数の痴漢常習者がかなりの回数をこなしているのだろうが、それにしても需給バランスが合わないので、いささか、女性の被害者意識が強すぎるのではと思ってしまう。
女性たちは、例えば男性の容姿が気に入らず不快に思うと、一気にその人物を痴漢予備軍と思い込む傾向もあるらしいから、男性に全く身に覚えがなくても痴漢と疑われる恐れは大きい。
僕の通う通勤電車は、ある時間帯のある区間だけ女性専用車両が設けられているが、女性たちが鈴なりで乗りこんでいるところを見ると、かなり痴漢が多い路線なのかもしれない。
しかし、幸いにも僕は、周りで痴漢騒ぎに巻き込まれた事はない。
痴漢事件は、真偽が当事者同士しかわからない上に、目撃者の証言も曖昧だったりするので、水掛け論になりやすいはずだが、男性側が圧倒的に不利になるらしい。
そこで男性諸氏は、自分で自分を守るしか方法がないので、吊皮や新聞、鞄を持ったり、両手を上にあげたり、痴漢の疑惑がかからないよう涙ぐましい努力を続けている。
どうにも馬鹿馬鹿しくやりきれないが、自らの危機管理の為にはこれが現実のようだ。
