横綱審議員として、内舘牧子は朝青龍に厳しい意見を連発している。
顔の好き嫌いは個人的主観だから、内舘牧子の顔に憩いを感じる人がいても不思議ではないが、朝青龍のファンとしては、誠に申し訳ないが、彼女のタレ目で目元に座布団を敷きまくっている風情が好きではない。
しかしそんな事より何よりも嫌なのは、「大相撲を愛する」といって、古色蒼然たる価値観を遮二無二押し付ける事だ。
彼女は、抜き打ちで高砂部屋の朝稽古視察に出かけた時、朝青龍が休んでいた事に痛く立腹していた。
彼女に言わせると、大相撲の横綱は「毎日、真摯に稽古しなければならない」ので、マイペースを貫く朝青龍は大変お気に召さないらしい。
自分は、アポなしの抜き打ちで出かけながら、相手がいなかったら怒りだす。
理性も知性もない態度は自分の方だと気づかないのが驚きだ。
相撲にしても他のスポーツにしても、毎日稽古すれば必ず強くなるなんて精神主義でしかない。
最近のトレーナーは、適度に筋肉に休みを取らせながら個人に合ったメニューを準備している。
ましてや、朝青龍は天下の横綱だ。
長年の経験から、自分に一番合った調整法を熟知しているはずだし、そのやり方で実績を残してきている。
今回は、彼女からは、高砂親方の挨拶も「なっていない」と文句を言われていた。
高砂親方が、「挨拶っても、おはようございます以外に何を言えばいいの」と愚痴っていたのが可愛かった。
これまた、勝手に部屋に押しかけてきて、挨拶が悪いと言われても、「お前にだけは言われたくはない!!」と反論したい気持ちで一杯だろう。
朝青龍は左足を負傷したまま、初場所に出場する為ものすごい稽古を繰り返している。
モンゴルで、骨折中にサッカーに興じた事で仮病だと批判されていたが、今回の稽古ぶりを見ると、一流のスポーツマンは骨折していても相当激しい動きが出来る事が分かった。
まぁとにかく、朝青龍にとって、半年振りの土俵は決して楽ではないだろうが、持ち前の強烈な闘争心と負けん気で、何とか好成績を残してほしいものだ。
今や、希少価値ヒールの朝青龍、頑張れ!!