僕は、鳩山外相が好きではない。
オッチョコチョイ丸出しの発言が続き、法相としての資質に疑問も持っている。
しかしただ一点、彼は法相として、法律に則り死刑執行命令を１３回出した事は大いに評価している。
なぜなら、死刑判決後一定期間を経たら死刑を執行する事は国の決まりだからだ。
法相とは、文字通り法律に則って事件を解決する大臣のはずだ。
その昔、宗教上の理由で死刑執行を拒否した法相がいたが、個人的には死刑制度に賛成だろうと反対だろうと、法相の最も重要な業務は法律によって規定されている。
単なるポピュリズムでは、何一つ解決できる物はない。
それを、朝日新聞の「死に神発言」は論外、亀井静香の「ベルトコンベアー」論や、どこかの学者が言う「秋葉原事件を意識した判断で見せしめ」などはまるで言いがかりでしかない。
この人達は、「どんなに悪事を働いた人でも生きる権利がある」と主張しているのだろうが、犯人によって、全く罪のない人達が残虐に殺された事実をどう見るのか。
死刑と言う究極の判決を受ける犯人は、それぞれに犯行に至る背景は違うのだろうが、犯した罪が許しえないほど酷い物だった為に、死刑と言う最も重い判決を受けたはずだ。
また、通常は世間でも納得せざるを得ない事件に限って死刑判決がなされているはずだ。
今回問題となっている宮崎勤の犯行が死刑に値する事は、大半の人たちの共通認識だろう。
僕は、今死刑に値する犯行を行ったのに死刑判決が出ず、被害者の家族が嘆き悔しがるケースは散見するが、この犯人に死刑判決は重すぎると思う事例は寡聞にして知らない。
亀井が主張する「誤審」の可能性は、神様が事件を裁くのではない限りあるかもしれないが、過去を含め極めてレアケースのはずだ。
それを、一気に死刑制度廃止へとつながるのは短絡的過ぎる。
ましてや、したり顔で直近の秋葉原事件と結びつけ、分かったような評論をするのにはご免蒙りたい。第一、鳩山法相は今回の事件を契機にではなく、法相としての責任から死刑執行を命じてきた。
僕は、これらの朝日新聞、「ハト」派と称する政治家達、似非評論家に対して腹が立つことこの上ない。
宮崎勤の死刑に反対する連中は、最後の最後まで被害者に謝罪しなかった彼をどうする処罰する積りなのだろうか。
犯行後二十年にわたっても真人間にならなかった彼に対して、「自分の犯した罪を深く反省し、生きて罪を償う事が大事」と、寝とぼけた理想論でも言うのだろうか？！
