昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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朝青龍は優勝しない方がよい

不肖私メ、押しも押されもしない生粋の朝青龍ファンだ。
朝青龍が世間から袋叩きにあっていた時も、日本には珍しい稀代のヒールとしての存在感に大いに拍手喝采していた。
だから今場所前の横綱審議会の総見で、ライバル白鵬に六連敗したり、新大関日馬富士にもボロ負けした時は、さすがに終焉が近いかなとも不安な思いにもなった。
横審の委員や理事長からも冷たい目で見られていたようだし、評論家の北の富士からは「出場することは論外」とこき下ろされていた。
言外には「引退勧告」的なニュアンスが満ち溢れていた。

ところが本場所になったら、あれよあれよという間に勝ち越してしまい、10日目に白鵬日馬富士に負けるものだから、何と単独トップに立ってしまった。
こうなると、理事長も評論家もマスコミも手のひらを返したかのごとく、「さすがに朝青龍」と持ち上げ始める。
普通なら、琴欧州に見舞ったラリアットなどは大変なブーイングになるはずだが、「朝青龍らしく、勝負にこだわる姿勢」と、気持ちが悪くなるような礼賛が続いている。

調子に乗ったのか、昨日は難敵把瑠都まで鎧袖一触で撃破し、どうやらこのまま千秋楽までは勝ち続けそうだ。
俄か朝青龍ファンはうれしいだろうが、本格派ファンを自任する不肖私メはいささか複雑な思いを持っている。

今に始まった事ではないが、朝青龍の稽古不足は明らかだった。
今までは才能だけで勝つことができたが、今や強敵がどんどん力をつけている。
現在の力だけなら、白鵬の方が上なのは異論を待たない。
そんな中で、場所前に引退すら懸念された朝青龍がこのまま勝ち続けたりしたら、いよいよ誰も彼を制御できなくなってしまう。
優勝でもすれば、おそらく今後まじめに稽古などしなくなってしまうだろう。
今場所の快進撃が、消え去る前のろうそくの輝きになる危険が高い。

理想を言えば、
14日まで勝ち続け、千秋楽で白鵬に二連敗で優勝を逃す。
悔しさの余り、打倒白鵬を目指し猛稽古に明け暮れる。
様になってくれればいい。
朝青龍は、今場所優勝しない方がよい。