昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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中国の言論統制を実感

今回三泊四日で中国に出かけたが、その間インターネットでブログが全く開けなかった。
いわゆる、中国政府のネット規制に引っかかったようだ。
当方ブログの、質の高さと社会公共性、中国国民への影響力を恐れて、国内閲覧を禁止しているのではないか。
一瞬、そんな妄想に駆られた。
当方、どこまでも夜郎自大だ。

しかし、中国の発展は凄い。
わずか二年間で、上海は更に大都会となり、周辺の田舎町も急速な発展を遂げている。
何より、道路の広さに驚かされる。
日本では、先祖伝来の土地を手放す手間隙が複雑で、公共物の建設は遅々として進まないものだが、中国は政府の命令書一枚でアッという間に出来上がる。
良い悪いは、人それぞれの考え方があるだろうが、経済発展の一点に絞れば中国は更に大国になるだろう。

街中の喧騒、人々のギラギラした目つき。
どれをとっても、将に勃興期の成り上がり国を髣髴とさせる。
貧富の差は拡大の一途だろうが、「一部でも先に金持ちに、残りは後から」と便利な考え方で、ひたすら経済大国を目指す。
少なくとも、上海周辺や海岸沿いの地域は、この経済発展の恩恵を受けて豊かになった。
問題視された国民の生活マナーだって、中国人三人寄ればうるさい事この上ないし、路上喫煙者も多いし、煙草のポイ捨て、唾や痰を吐き捨てる輩がまだまだいるし、他の国よりも劣るのはやむをえないが、それでも五年前に比べれば隔世の感がある。

常に周りに気を遣い、やりたい事も遠慮勝ちに進める日本と、少々の無理筋でも力で押し切ろうとする中国。
当方日本人なので中国スタイルは好きではないが、海外に出るたびに、国際社会では「力は正義なり」の認識が必要だと実感する。
民主党の「政治主導」は、役人嫌い、役人は悪人との認識を持つ日本人DNAを利用した選挙対策用語だった事は明白で、菅直人政権で見事なまでに破綻した。
今や「政治主導」では何一つ前に進まないことを露呈している。

中国でも、かなりの官僚がダーティーで、国民から嫌われているだろうが、政権も官僚も一体化して国家を運営している。
その進路を妨げる民主化要求など、西洋諸国や先進国からいくら文句を言われても、断じて許すものはない。
中国は、この路線で、行き着くところまで走り続けるに違いない。

当方、共産主義は、自分の理論が唯一正しいと思い込む独裁主義だと嫌っている。
しかし、国土が広大で人口が膨大な隣国中国を纏め上げるのは、日本や西欧諸国が信奉する民主主義では不可能とも感じる。
むしろ、中国が民主主義国家になった途端、求心力を失い四分五裂してしまい、周辺諸国も含めた大混乱を引き起こすとしか思えない。

中国には、今の国家運営で不自由な人も多数いるだろう。
しかし、もとより地球上の全ての人が幸せになるなんて、小学生の考えるスローガンでしかない。
中国共産党は必要悪。
今回の出張中にブログを読めなかった当方、そんな事を考えた。

因みに、空港ラウンジに「当局の指示で、中国国内以外で発行された書籍、新聞は展示できません」との張り紙があり、書棚に日本の新聞、雑誌はゼロ。
例のジャスミン革命以降、中国は海外の民主化の動きに、相当神経質になっている。