昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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台湾旅行で思ったこと

日月潭ロープウェイを利用するため、長蛇の列に並んでいる時、我々夫婦の前に、ほぼ同年代と思しき女性三人組がいた。

こちらが待ち時間に退屈して、夫婦でバカ話に興じていると、日本語を聞いてその三人組が話しかけてきた。

聞けば、東京、金沢、長崎に住む友人同士で、旧交を温めに台湾に遊びに来たらしい。

この合計五人の共通の結論は、「台湾旅行は快適!」だ。

台湾人は、日本人に対して親切で、町をどこを歩いていても、刺すような敵意ある視線を感じることはない。

治安も良いし、何よりもかなりの場面で日本語が通じる。

そして一番意気投合したのが、中国人観光客が少ないことの素晴らしさだ。

 

中国の経済制裁は、確かに台湾経済へのダメージは大きいだろう。

しかし逆に、我々のような中国人以外の観光客にとっては、あの騒がしい集団がいないことは大変ありがたい。

何せ中国人は、うるさいだけでなく、公共道徳が欠落している。

多くの人がおとなしく列に並んでいても、中国人同士で大声で話しかけ、そのまま厚かましく割り込む。

文句を言っても、言葉が理解できないふりをして平気で居座ってしまう。

唾を吐くし、果ては子供の用足しには、所かまわない。

 

中国人口の正確な統計などないが、一般的に言われる「14憶人市場」の大きさに目が眩み、日本の財界人だけでなく、中国詣でに励む政治家も多い。

しかし、国家間のお付き合いに一番重要なのは、経済取引ではない。

何故なら、経済的な魅力が反転し、明日は桎梏になるかもしれないからだ。

中国の市場としての魅力は、当然ながら安定した支払いがあっての物種だ。

しかし中国共産党の恐怖支配によって成り立っている中国市場は、いずれかの時点で破綻し、世界中が大混乱に陥ることは、歴史的必然でもある。

しかも中国は、韓国と並んでDNAレベルで反日国家だ。

中国経済が行き詰まり、企業が支払い不能に陥った時、中国側が日本への支払いなど考慮するはずがなく、寧ろ開き直って踏み倒すに違いない。

 

そんなリスク満載の中国に慮って、世界的にも有数の親日国、台湾と国交断絶してしまったことを、日本外交の歴史の大きな間違いだと思っている。

幸い、中国と中国共産党の危険な体質については、世界的な共通認識になっている。

中国と中国共産党に残っているのは、未だに日々の稼ぎに拘る財界と、妙に反日的な日本のサヨク界隈からの応援だけだ。

日本人の多くが、独裁国家中国の現実のリスクに気が付くべきだ。

一方の台湾は、日本が中国に対抗するに戦略的に重要だけでなく、国そのものが魅力的だ。

 

その台湾では、今、総統選の真っただ中だ。

中国寄りの国民党、韓国瑜高雄市長と台湾独立派の民進党蔡英文総裁が争っている。

中国共産党は、蔡英文候補を不利な状況に追い込み、結果として韓国瑜候補を勝たせるための経済政策で、中国人の台湾観光を禁止した。

ところが露骨な中国の政治介入が、却って台湾人のプライドを傷つけ、中国政府の香港デモへの弾圧も相まって、むしろ民進党優位が伝えられている。

 

そんな状況なので、国中が総統選一色で染まって大騒ぎをしていると思っていた。

街宣車が候補者名を連呼しながら走り回り、町中が選挙ポスターで埋め尽くされ、テレビでは立候補者の政見放送が繰り返される。

そんな日本の選挙風景を予想していたが、実際の台湾では、選挙運動など全くない。

実に平和で、平穏な時間が流れていた。

偶に台湾の国会での、乱闘騒ぎがニュースになるくらいだから、国民が穏やかな人種とは思えないし、台湾の与党、野党間での意見の違いも、双方の話し合いで片付くようなレベルではないと思う。

しかし、台湾の将来を左右するはずの総統選なのに、この静けさとは。

これが蒋介石の独裁政治、蒋経国の開放政策に続いた、李登輝総統の民主化政策で急成長した、台湾民主主義なのかとも思う。

 

台湾は厳然とした民主主義国家で、共産党一党独裁の中国とは明確に異なる。

国歌の舵取りを決める総統選も、国民の選挙結果に委ねられている。

戦前の予想では民進党有利だが、国際情勢の変化次第では、国民党が逆転する可能性だってある。

しかしそれは全て、台湾国民の民意だ。

中国共産党の利益だけが優先される中国とは、全く違う国家運営だ。

僕は、今回の我々夫婦の台湾旅行での台湾経済への貢献が、民進党蔡英文候補の追い風になることを願ってやまない。