昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

なでしこ優勝の陰の功労者

日本全国をお祝いムード一色に染め上げたなでしこジャパンだが、その陰に功労者がいた事は意外と知られていない。

この手のシンデレラが出現すると、必ず「誰それの友人」とか「メル友」と称する肖り組みが登場する。
今回も、MVP沢穂希のダチを自称する芸能人や、彼女が苦労していた頃に通った食堂のオバハンとか、彼女が大好きなオトコの歌手とかが、嬉々としてインタビューに答えている。
挙句は沢選手がプロ選手としてアメリカにいた頃に、付き合っていた彼氏の話しまで出てきたのは驚いた。
何でも彼女がアメリカで所属していたチームが解散、沢選手は彼と結婚してアメリカに残る積りだったのに、母親から「何の為にアメリカに渡ったの?」と諭された由。
更には恋人のはずの彼からも「君はサッカーをやっている時が一番輝いている」と言われ、日本女子サッカーの為に、結婚と女の幸せをあきらめて帰国したらしい。

確かに沢選手には、恋愛よりもサッカーボールが似合う。
今回のワールドカップ制覇の偉業達成の裏側には、乗り越えたこんな悲しい過去があったと知ると、「ありがとう沢選手」の感謝の思いと、日本の為に我が身を犠牲にしてくれた彼女への同情の念を禁じえない。
涙、涙の美談だが、恋人に言われた台詞はチョッと首を傾げたくなる。
本当に、結婚まで考えていた恋人が「僕よりもサッカーを取れ」と言うものかナァ?

この辺は、下種の塊のような当方の見方なので、興味本位でしかない。
結果としては、なでしこジャパンのワールドカップ制覇は、大震災からの復旧も間々ならない今の日本で、唯一の明るいニュースなのだから、くだらない妄想に駆られるのではなく、なでしこの快挙を大いに喜び、彼女達に感謝しなければ罰が当たる。
やはりエピソードとして出て来る全員が、「優勝の陰の功労者達」なのでしょうネ?!

ところでもう一人、今回の快挙を陰で支えた人物がいる。
延長戦後半に、アメリカのエース、ワムバック選手のヘッディングでリードを奪われた時、恐らくは日本中の大半の人が、なでしこジャパンの負けを覚悟したはずだ。
その時この状況を打破しようと、敢然と行動を起こした人がいる。
やたら絶叫するアナウンサーとチャラチャラした解説者に辟易していた彼は、「スポーツ中継はNHKに限る」との信念を持っていた。
しかし、このワールドカップが始まった6月27日ニュージーランド戦以来、「長期に亘って」なでしこジャパンの成長を見守り続け、超熱烈なファンと化した彼は、愛するなでしこジャパンの為にその信念を捨てた。
自分の生き様が犠牲になっても、なでしこジャパンが勝ってくれればいい。
「それまで見ていたNHKのBS放送実況中継では、なでしこは勝てない」と確信した彼は、この直後に験を担いで何とフジテレビにチャンネルを変えた。
宗教心はゼロなのに神に敬虔な祈りを捧げ、軽薄そのもののフジテレビの実況中継をも許してしまう彼の懐の深さは、終了直前の沢選手の同点ゴールを引き出し、運命のPK戦でなでしこジャパンが圧勝する事へと繋がった。

なでしこジャパンの為に、誰にも知られないまま、大胆にもテレビのチャンネルを変えた人がいた。
(この部分は「プロジェクトX」の田口トモロウ風に読んで欲しい)
その人とは、誰あろう、ワタクシなのであります。

と、こんな思い込みヤロウが増えていますネェ、最近は。