昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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テレビのコメンテーター

ある大先輩が「最近はテレビを見ない事にしている」と悲憤慷慨していた。
何でも、テレビコメンテーターの無責任発言が我慢できないらしい。
全く同感!

最近のコメンテーターは、
   被災地が可哀そう。
   政治は何もしていない。
   放射能から子供を守れ。
と、どれもこれも似たような事しか言わない。

全部御尤もな発言だが、やりたくても出来ないのが現実なのだ。
政治家にとっては「今は菅直人が良いとか悪いとかを言っている場合か。与野党全員一致して被災者救済を」と貶されても困ってしまう。
選挙で当選する事と、政権をとる事が目的の政治家は、いつも選挙に勝つ事を優先して行動しないと、自分が信じる「国民の為の政治」が出来なくなってしまう。
有名な学者先生が、テレビで政府の無為無策を強く批判した事が評判になっている。
政争に明け暮れている政治を声高に批判した事を、放射能に怯え子供を気遣う現地の母親達が、「自分の思いを代弁してくれた」と喜ぶ。
確かにこの先生は、率先垂範、現地で放射能を測定。
セシウムは一旦土壌に着くと流される事はなくドンドン蓄積されるので、雨どいの下では、子供を遊ばせないようにと、危険を具体的に教えている。
この先生の行為は、実に素晴らしい。
親たちも、「分からない事ばかりなので、これで安心しました」と感謝している。
コメンテーター達は、「政治家連中は、この先生の爪の垢でも煎じて」と、我が意を得たりみたいに持ち上げる。

しかしながら、実態はこのようなボランティア精神で解決できるほど簡単ではない。
放射能から子供を守る為には、方法はたった二つしかない。
先ずは、福島原発を封じ込め、放射能拡散を防ぐ事が最重要。
もう一つは、福島原発から遠く離れる事。
菅直人は自分の政権の成果の一つとして、福島原発処理をあげていたが、実態はとんでもない。
日本の全知全能を傾けて努力しているが、現状はこれ以上の悪化をとどめるのが関の山で、解決の目処は全く立っていない。
後者は、被災者の自己判断で不可能ではないが、自分達の故郷を捨て去る決断はそうは容易ではない。

いずれにしても美談や義援では片付かないレベルの話なのに、ほとんどのコメンテーター達は肝心の耳触りの悪い事は頬被りで、当たり前の話をしたり顔で話すだけ。
あれなら、ド素人の当方にだってできる。
稀に危ない発言を売りにする輩もいるにはいるが、この連中は真夜中のトーク番組にしかお呼びがかからない。
そこでは、今にも世の中が破滅するような極論のオンパレードで、不必要に危機感を煽り立てるだけ。

確かに先輩が嘆くように、まともなコメンテーターに遭遇するチャンスは限りなく少ない。
当方が信頼感を持っているのは、浜 矩子同志社大学教授くらいかな。