昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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年金が支給されたけど

年金機構に手違いがあったようだ。
「貴殿に年金支給開始」との連絡があった。
微々たる金額でしかないが、それでも一定の収入があるのは嬉しい。

ところが当方、老いさらばえてはいるが、未だにヨボヨボの現役労働者。
本来なら、年金支給は退職後のはずだ。
黙っていれば分からないかと思わないでもなかったが、大した金額でもないのに年金未納問題で政治家が閣僚を相次いで辞任したことを思い出し、正直ベースで恐る恐るお伺いを立てると「あぁ、それは間違いです」と、あっさり撤回された。
「支給はしますが、後で返却してもらいます」らしい。
結局は一度だけは支給し、その分を65歳からの正規支給分から差し引くことで一件落着となった。
一旦懐に入ったものを取り返されるのは癪の種だが、世の中、未だ権利も資格もないのに金を貰うなんて都合のいい話はないものだ。

今回の騒ぎで、当方はどうやら年金が貰えそうなことが分かった。
それが唯一の僥倖だ。

しかし、この制度は近い将来絶対に破綻する。
端的に言えば、需給バランスが壊れるからだ。
平均年齢がどんどん伸びているように、年寄りがいつまでも死なない。
一方少子化で、若者が減っている。
年金を貰う人口に対して、年金を稼ぎだす人口が不足している。

それだけではない。
年金機構が、年金資金を運用で稼ぐことができなくなってきている。
リーマンショック以降、絶対に儲かる投資先がなくなっているからだ。
バブル時代にハイリスク、ハイリターンでファンド運用してきた連中が、全滅している。
しかも多額の資金を、公共投資などで使い込んでしまった。
自分が支払った年金すら、回収できないことが予想されているほどの非常事態なのだ。
一時期、民主党長妻昭は、ミスター年金と言われ、「消えた年金」と舌鋒鋭く自民党を攻めたてていたが、自分たちが政権の座に就いた途端、一気にトーンダウン。
今や年金改革など、掛け声すら聞こえなくなってきている。

我が家の退職後の生計でも、年金をもらうことは絶対に必須。
わずかな蓄えだけでは、10年も持たないだろう。
あとはいくつまで長生きするかが問題で、その後は年金をあてにした生活となる。
最近は、医療が発達しているし、夏はクーラー、冬は暖房と生活環境もよくなっているので、そう簡単には死なない。
こんな年寄りがウヨウヨいるのだから、若者にとって面白いはずがない。
周囲からは迷惑がられながら生きていくのは、さぞや居心地が悪かろう。

よくよく考えれば、世の中全く不公平だ。
年金を60歳から貰った人たちもいれば、ある日突然、65歳まで待ちぼうけを喰った人たちもいる。
それでもまだいい方で、間もなく70歳が支給開始年齢になるとも言われている。
しかも長生きしても、いいことは少なくなってきている。
神様視線では世の中の全員が平等なのかもしれないが、庶民感覚では「昔の人は良かったなぁ」になってしまう。
次の世代の若者たちも、僕の世代をそんな風に見るのだろうか。