昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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クイズ番組が世を滅ぼす

クイズ番組が花盛りで、毎日どこかの局で放送されている。
昔のクイズ番組は、素人参加が大半だった。
当時の人気番組「ロート製薬提供アップダウンクイズ」では、司会者の小池清が番組の最初に、「10問クイズに答えてハワイに行こう」と呼びかけるほど、庶民にとって海外旅行、とりわけハワイは高嶺の花だった。
そして40年ほど前に、僕の友人の一人はこのアップダウンクイズでハワイ旅行を射止めた。
僕も含めて仲間たちは、彼の快挙を自分のことのように自慢したものだ。
それほど、クイズ番組に出演することも、ましてやウィナーになることなど、大変難しい時代だった。

しかし最近のクイズ番組は、セットに金が掛かけていないし、回答者は大半がゲーノー人。
当方、これが気に入らない。
いかにも安い経費で、手っ取り早くチャチャッと番組を作っているのが見え見えだ。
更に最悪なのは、クイズの回答者が全員、芸人として中途半端な連中でしかないことだ。
決して、今をときめく大スターは登場しない。
それはそうだろう。
顔だけはハンサムでも、頭が空っぽだと分かってしまうかもしれないので、大スターには商売上、リスクが大きい。
その昔田宮二郎が司会をしていた頃の「クイズ タイムショック」で、当時の大スター、加山雄三が全問正解を頻発し、一気に人気番組になったことがある。
しかしこの時、加山雄三は出題よりも先に答えてしまい、田宮二郎が烈火の如く怒ったと噂になった。
番組の人気アップのために加山雄三を使って一芝居打ったことは、当時誰もが知っている公然の秘密だった。
さすがに今の時代は、そこまで露骨なインチキはないだろうが、みのもんたのクイズミリオネアあたりは、八百長の臭いがプンプンする。

また芸能人対抗番組でのおバカタレントの頓珍漢な答えは、実は放送作家が捻り出したネタであり、彼らはかなりお頭の出来が良いのも、これまた公然の秘密だ。
今をときめくおバカタレントの勇、具志堅用高は、ひらがなの綴りを間違えるお約束解答の後、実に難しい問題も平然と正解してみせる。
彼が演じるおバカ振りは、仮の姿でしかない。
まさに上村竜太郎が喝破した、「現代において狂気を演じることが出来るのは正気だけ」を実践しているに過ぎない。

一方普通のクイズ番組では、三流タレントの稼ぎ場所となっている。
どの番組も、似たり寄ったりの回答者が登場する。
お笑い芸人として、全く鳴かず飛ばずのロザン宇治原と伊集院光、女優としての実績など皆無に近い宮崎美子、アナウンサーとしては失格だった、不倫の有賀さつき
後は、東大出だけが売りの素人オンナや、一流私学出身のゲイニン志願兵、漫画家のやくみつるなんかがレギュラー回答者の一翼だ。
こんな連中なら、間違いなくギャラが安く、製作費がかからない。

そしてこの連中の知識たるや、詰め込み型受験勉強の再現でしかない。
漢字を知っている。
歴史上の偉人たちの逸話を知っている。
日常的な仕事が少ないので、時間だけはタップリある連中が、暇にかまけて記憶しただけのそんな知識を、クイズ番組で披露しているだけ。
知性的な雰囲気など、まるで感じられない。

こんな番組なのに、主婦連中は回答者と正解を出すスピードを競い、「勝った」「負けた」と一喜一憂する。
おバカタレントの呆れ果てた回答には眉を顰めながらも、「○○って、本当に馬鹿ネぇ」と、優越感に浸っている。
世の中、円安になって物価が上がり生活が苦しくなっているのに、天下泰平の如くにクイズ番組が花盛り。
アァ、世の末ヂャ!