昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ヘンな人

近所に「ヘンな人」がいる。
別段他人に危害を加えたり、迷惑行為をするわけではない。
ただ何となく、所作振舞いがヘンなのだ。
 
この人、年の頃なら、50歳代中頃から後半だろうか。
当方が現役で働いていた頃に、同じ通勤電車に乗り合わせたこともあるが、当時から異彩を放っていた。
醸し出す雰囲気が、普通のサラリーマンとは違う。
あらぬ方向を見つめ、放心状態で吊革につかまっているし、極端な大股で歩くのだが、そのスピードが圧倒的に遅い。
周囲も「触らぬ神に何とやら」で、些か敬遠気味のように感じられた。
 
この人、今が働き盛りのはずだが、当方がリタイアしたのと軌を一にして、どういう訳かひねもす家にいるようになった。
そして、当方がウォーキングで歩き回っていると、実に様々な場所でこの人と出くわす。
何故こんな場所にいるのかと、理解に苦しむようなところにも出没している。
 
この人は、大きな声で独り言を言いながら、歩き回っている。
大股なのはいつも通りだが、前にも増して歩くスピードは落ちている。
たまに両手を空に突き出して座り込み、やおらジャンプして見たり、急に方向転換して元来た道に戻ったり、とにかく歩き方に規則性がない。
しかも、このような行動を、毎日数回繰り返している。
全く腑に落ちない、
 
仕事は、どうなったのだろうか?
家庭は、うまくいっているのか?
余計なお世話ながら、気になる人だ。
 
バイ・ザ・ウェイ!
ところでだが、この人の目撃回数が増えるにつれ、当方も近所では「ヘンな人」と見られているのではないかと思い至った。
何せ当方の、一日の仕事らしい仕事と言えるのは、ウォーキングだけ。
そしてその最中に、この「ヘンな人」と度々出くわしているのは、当方もまた、「なぜこんな場所に」と思われるところを徘徊していることになる。
独り言は言っていない積りだが、ヘッドフォンステレオで英会話の勉強をしながら歩いているので、傍から見れば、ムニャムニャと訳の分からないことを呟いているとしか思われない。
やっていることは、この「ヘンな人」と大差ないどころか、ほとんど一緒だ。
 
当方がこの「ヘンな人」を見る思いと同じ気持ちで、他人から「ヘンな人」と見られているとなると、大いにショック!