昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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雑草って厄介モノ!

「君ネェ、雑草って植物はないのだよ。それは君が名前を知らないだけだ。」
日本では昭和天皇の言葉として有名だが、アメリカの思想家Ralph Waldo Emerson
"Whatis a weed?  A plant whose virtues have not yet been discovered."
なる名言を残している。
エマーソンは1803年生まれなので、実は昭和天皇起源説は怪しい。 

しかしやはり一般的には、雑草と言えば、やや正規のコースを外れたイメージが付きまとう。
それが逆に反骨精神ともとられ、雑草を賛美する人も少なからず存在する。
その昔の近鉄バッファローズで、不世出の大エースと言われた鈴木啓示は、自らの生き様を「草魂」と呼んでいた。
最近では、メジャーリーグのセーブ投手、上原浩治も「雑草魂」を標榜している。
また鈴木や上原ほどの著名人からは程遠いが、僕の周辺にも「雑草のように生きたい」と称する若者もいた。
功成り名を遂げた大投手に、雑草と自称されてもピンとこないが、踏まれても踏まれても、ほんのわずかなスペースにも、しっかりと根を張って成長する雑草は、落ちこぼれ族にとっては希望の星だ。
そう言えば、落伍者は競馬で追込み馬を応援するとも聞いたことがある。
 
「雑草魂」を調べると、「高貴な身分ではない人間が持つ、穏やかなだけの人生では見つけられなかったであろう根性などを意味する語。人間を、環境が悪くても枯れにくい雑草に例えた言葉」と出てくる。
全く肯定的だ。
 
生命力の象徴のように思われる雑草は、しかし実生活では大変な厄介者だ。
我が家の玄関のコンクリートや塀の、ほんのちょっとした隙間にも雑草は根付く。
そしてちょっと時間が経過すると、実に地中深くまで根を伸ばす。
一旦こうなると、そうは簡単に引き抜けない。
雨が降った後、ピンセットを使って、苦心惨憺の挙句にやっと雑草を退治できるが、いつの間にかまた生えてしまう。
まるで鼬ごっこなのだ。
 
盆栽もまた、雑草の攻勢を受ける。                                                                                                        
こちらは、雑草に気が付くと、すぐに引き抜かないといけない。
放置すると、わずか一週間で、アッと言う間に雑草が大きくなってしまう。
また盆栽を育てようと肥料を施すと、肝心の盆栽が栄養分を吸収する前に、雑草に横取りされてしまう。
肥料の周りに、雑草が蔓延っているのを見ると、無性に腹が立つ。
 
庭づくりにも盆栽にも園芸にも、雑草は天敵だ。
僕は紫外線たっぷりの真昼間に、雑草を退治するべく悪戦苦闘の毎日を過ごしている。
こんな雑草を、英雄視して礼賛するヤツの気が知れない。