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ローマ教皇とグレタ・トゥーンベリ

世界的に有名なお二人だが、その所作振る舞いには、素直に賛同できない部分が多い。

 

ローマ教皇については、核兵器廃絶、難民受け入れ、世界中の貧富格差是正等、来日時に有難いお説教をたくさん聞いた。

いずれも、解決が難しい、人類が抱える大問題だ。

しかしそうであればあるほど、先ず隗より始めよ!

ローマ教皇のお言葉を、神のお告げと信じる世界中のカソリック教徒に、「率先して解決に努力せよ」と指示すれば、必ず良い結果につながるに違いない。

 

カソリックが国教の核兵器所有国はないので、核兵器廃絶は簡単にはいかない。

しかし10憶人以上いるカソリック教徒が、積極的に移民を受け入れたり、貧富の格差是正に私財を叩けば、それだけでも絶大な効果が見込まれる。

バチカンカソリック教徒に、ローマ教皇の考えを実践させる方が、よっぽど効率的で、且つ成果も大きいはずだ。

別段、異教徒が多い日本にまで遠征してきて、あれやこれやと差し出がましいことを言う必要はない。 

ローマ教皇はまた、中国に対して「中国は好きだ」と発言したらしい。

香港への政治介入、ウィグル人の弾圧など、世界でも最悪の人権国家の中国を「好きだ」と広言するローマ教皇は、本当に世界平和を願っているのかと疑問を持つ。

尤も、日本からの帰路、招待されたにも拘らず、韓国訪問はスルーしたらしい。

韓国は、日本に比べキリスト教徒の数は多いので、ローマ教皇の韓国訪問を楽しみにしていたはずだ

下種の勘繰りだが、韓国を訪問しなかったのは、ローマ教皇も僕と同じで、韓国と韓国民を嫌いなのかもしれないと思うと、僕の中のローマ教皇への好感度は、ほんの若干だが改善された。

 

グレタ・トゥーンベリは、国連で眦を決して、環境問題への大人たちの無為無策を痛罵したことが、一部からは大絶賛されたが、僕は全くシラケるばかりだった。

彼女ら御一行様は、スウェーデンからアメリカへの移動手段として、環境への負荷を避けるために、飛行機ではなく、何とヨットで移動したらしい。

またスペインで開催される環境会議には、支援者の配慮で、やはり飛行機は使わず、ヨットと太陽光装備の車を利用すると聞く。

環境最優先の彼女の行動や訴えが、世界中の人類を覚醒させ、環境問題も早晩解決されるはず,,,,,,,,,,てな、おとぎ話や夢物語を、果たして世界中の何人が信じているだろう。

 

そもそも飛行機はダメで、ヨットや太陽光発電の車ならOKと言うのがガキの発想だ。

ヨット製造過程で二酸化炭素は発生するし、わずか数人の移動のためにヨットを仕立てるなど無駄ではないか。

太陽光発電の設備には、多くのプラスチックやアルミニウムが使用されている。

今現在は二酸化炭素の発生量が少なくても、それを作る過程ではしっかりと二酸化炭素が発生しているのだ。

何よりもグレタ女史の主張に沿って、飛行機を全廃でもしたら、世界中で産業経済活動が一気に停滞する。

否応なく既に運航している飛行機ではなく、わざわざ他の移動手段を使うなど、無駄遣いパフォーマンスの権化なのだ。

そもそも環境問題に極めてセンシィティブなグレタ女史御一行様でも、生活している以上、二酸化炭素は排出しているし、環境に負荷もかけている。

 

ローマ教皇とグレタ・トゥーンベリに共通しているのは、美しいだけの言葉で、妄想に近い理念だけを語っていることだ。

ユートピアを夢みて「私って何と素晴らしい」と、自己陶酔しているにすぎない。

争いのない社会、環境を破壊せずに、自然に生きることができる社会、

確かに、二人が語るそんな世界では、かなりの人が幸せになるかもしれない。

しかしその実現のためには、70憶人を超す地球人口が激減する必要がある。

 

ここまで増えてしまった人類にとっては、文明の力を借りなければ、生命を維持するための食料や水を確保することすら不可能だ。

人類が、自分たちに便利な社会を求めて努力した結果、文明や文化が生まれた。

そしてそれは全て、他人と争い、不便な自然を改造、破壊する行為ばかりだ。

はっきり言えば、グレタ女史の主張は、既に文明の恩恵を十二分に浴している人間の、自己満足に過ぎないのだ。

だから、彼女の演説に感激するのは先進国の連中だけで、発展途上国に言わせると「勝手なこと言うな」と、一発で否定される代物でしかない。

 

仮に二人が語る理想社会があるのなら、それは原始時代にまで遡らないといけないし、今後現れることもない。

繰り返すが、人間は、争いながら、自然と闘いながら、少しでも自分たちが有利になり、便利になる社会を作ってきた。

そんな人間活動の歴史を無視して、麗しい言葉だけで未来を夢見ても、現実は何一つ変わらない。

ローマ教皇やグレタ・トゥーンベリは、そんな泡沫の夢を語っているだけだ。