昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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海外旅行と夫婦喧嘩

人生の後半になって、仕事の出張、遊びの旅行で、海外に出向くことが増えた。

その海外の、特にリゾートホテルに宿泊すると、日本人と欧米人の習性の違いを感じる場面に遭遇することが多い。

 

日本人と欧米人では、観光旅行に対する考え方が全く違う。

日本人観光客は、早朝からグループで集合しマイクロバスで観光ツアーに出かける。

一方の欧米人は、ひねもすプールサイドで本を読んでいる人が多い。

 

日本人の多くは、「折角ここまで来たから」と周辺の有名観光地を全部制覇したがる。

時間の制約があるので、当然ながら「ちょっと見て、ハイ次」の、つまみ食い状態なので、結構忙しいスケジュールになる。

それでも、そこで写真をバンバン撮りまくり、犬のオシッコみたいに、あらゆる名所に訪問した痕跡さえ残せばOK。

「あそこには行ったことがある」ことで満足する、日本人はそんな民族だ。

 

欧米人の場合、観光の基本はバケーション感覚だ。

リゾート地では、日常との乖離が目的なので、一日中ホテルでブラブラしている。

食事だって、ホテル内のレストランか、ルームサービスを頼む。

街中まで、食事に出かけることすら億劫がる。

連中にとっては、海外のリゾートでは、何もしないのが一番の骨休めのようだ。

 

この「折角だから」の日本人的行動パターンは、日本人の貧乏人根性と見做される。

遠い異国まで出向いた以上、投資に見合う元を取りたい。

日本人は、体力の続く限り、あっちもこっちも見て回りたい心境の人が圧倒的に多い。

しかしこれを別の見方をすれば、無駄を嫌う、日本人の合理性とも取れる。

更には、どんな場面でも、物事に真面目に向き合う、勤勉さの表れでもある。

 

欧米人は、ごく少数のエリートたちだけは、更なる高みを目指して、平均的日本人では及びもつかないほど、積極的且つ献身的に働く。

飛行機を待つ時間も、ひたすらパソコンにかじりついて仕事をしている欧米人は、間違いなく組織の趙エリートたちだ。

しかし後の大半は、怠け者で、楽をしたがる。 

 欧米では、わずかに1%の人間が99%の富を独占すると言われるが、日頃の生活振り、仕事振りを見ると、これも宜なるかなと分かる。

 

我が家の場合、夫婦で一か月近く、海外旅行をすることが多い。

今年は武漢肺炎の所為で、5月末からの欧州旅行をキャンセルしたが、ほぼ毎年、あちらこちらに出かけている。

知人からは、「よくも二人きりで喧嘩しないね」と驚かれるが、一番の旅行目的が「夫婦喧嘩をしない」ことなので、お互いに我慢をしながらの旅となる。

これは、慣れてくると、さほど難しいことではない。

何せ、誰も知り合いのいない海外を、大した語学力もない老夫婦が旅行するのだ。

だから、トラブルが発生した時には、二人で協力しないと絶対に解決できない。

 

ただ夫婦でも、旅行の好みは全く違う。

我が家の場合は、夫婦二人の間で、先の日本人と欧米人の感覚の差が顕著なのだ。

妻は典型的な日本人気質で、ホテルを拠点に「あそこにも行きたい」「ここにも行きたい」を連発するが、その枕詞は「折角ここまで来たのだから」だ。

一方の僕は、まるで欧米人と同様で、観光地巡りなど面倒臭い。

ホテルで、ジッとしている方が好きだ。

 

これだけ趣味嗜好が違うと、結局はどちらかが妥協しなければならなくなり、大半のケースでは、僕が貧乏くじを引く。

しかしこれもまた、喧嘩を避ける秘訣で、婦唱夫随の方が上手くいくことが多いのだ。

夫婦で何度も海外旅行を重ね、何度も喧嘩を繰り返すと、その分賢くなるものだ。

 

古人曰く、「親の小言とナスビの花は、千に一つも無駄がない。」

夫婦喧嘩もまた一緒だで、今迄の赫々たるバトルの歴史が、いつの間にか血となり肉となり、夫婦の財産となっている。