昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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日本は本当に中国と正面衝突していいのか?  

最初に断っておくが、当方は共産主義を憎悪し、共産党が支配する中国は人類の敵だと思っている、バリバリの反中国、そしてついでに反韓国の意見の持ち主だ。

 

中国共産党の罪状は、香港への国安法、ウィグルや内モンゴルへの弾圧、古くはチベット侵攻など、キリがないほど出てくる。

幸いにしてアメリカ・トランプ大統領が、中国への強硬姿勢を示し、イギリスを始めとする欧州諸国やインド、オーストラリアなどがこれに続いている。

台湾は、元々中国共産党とは不倶戴天の関係なので、後は日本が、旗幟鮮明の態度を示せば、対中国包囲網の完成までもう一歩の段階に至っている。

韓国は、腰がふらついているが、元より味方であっても信用できない国なので、無視しても構わない。

 

と、そんなことを考えていた。

しかし果たして、本当にそれでいいのだろうか?

改めて七年八か月の安倍長期政権が採ってきた対中国政策と、菅義偉新首相誕生に対する中国の外交姿勢を見て、それまでの反中国一辺倒の自信と自説がぐらついている。

 

中国は、菅新首相に対して、習近平李克強首相が祝電を送ってきた。

米中対立が激化する中で、中国は日本が完全にアメリカ側につくことを牽制する意味合いが強いとみられるが、これは中国では異例の厚遇らしい。

しかし、たかが祝電ごときに、そんな高邁な目論見があるのだろうか?

それより、中国が今までの安倍政権を、露骨に敵視しなかった事の方が意味は大きい。

当然ながらそのことについても、中国の狙いは日米間にくさびを打つためと言われる。

しかしそれは中国側の都合でしかなく、当時の安倍政権が習近平国賓招待に拘ったことや、中国人観光客の来日禁止決断が遅れた理由は説明できない。

安倍元首相は「中国は永遠の隣国」と言い、中国との関係を緊張させなかった。

中国はそのことを評価し、対中国タカ派と言われた安倍元首相への批判を抑制し、安倍政権の後継者、菅政権に期待しているとの見方があるのだ。

 

もしもこの見方が正しければ、安倍政権は四分の三はアメリカ側に立ちながら、残りの四分の一くらいは中国に配慮していたことになる。

その理由も、簡単に推測できる。

日本にとっては、中国との経済交流が、生命線の一つになっていることだ。

それは、安全保障はアメリカに頼ってきた日本だが、いつの間にか経済は、中国依存になってしまったことを表す。

確かに今の日本経済界で、中国と全面衝突を覚悟している企業は数少ない。

大半の日本企業は、政府に対して「中国とはうまくやってほしい」と願っている。

 

「将来的リスクを考えれば、今こそ中国から撤退するべきだ」は正論だ。

しかし今まで中国進出してきた日本企業に、現時点でそんな覚悟があるとも思えない。

同様に日本政府もまた、アメリカと完璧に同一歩調に踏切るまでの度胸もないだろう。

 

確かに、自由主義国家の間では、中国への批判は強くなっている。

中国の王毅外相が欧州を歴訪しても、明確に中国を支持した国はなく、ドイツやフランスは中国の人権無視に苦言すら呈した。

それを以て、中国が孤立していると見る人も多いが、しかしそんな欧州諸国でも、中国との経済交流まで控えることはない。

 

そもそも一番の懸念は、アメリカは本当に信用できるのか?だ。

トランプ大統領の対中国政策は強硬だが、仮に大統領選でバイデンが勝っても、トランプ同様の路線が続くのか?

日本がアメリカに追随した後、アメリカがニクソンキッシンジャー時代のような寝技を使えば、その瞬間から日本は対中国の最前線で孤立する。

日本の国家防衛をアメリカに依存しきっている日本には、アメリカが裏切った時の代替案がないのだ。

 

であれば、アメリカの口車に乗って、中国を敵に回すべきではない。

アメリカに裏切られても、日本を防衛できる体制が整うまでは、アメリカと中国を天秤にかける、ズル賢い外交が必要になってくる。

具体的な国防政策は、日本国憲法を改正し、自前の核兵器も含めた軍備を持つことだ。

無論、日米同盟こそ基軸なのは異論を待たない。

しかしアメリカにとっての日米同盟は、あくまでアメリカの利益を守るために存在しているに過ぎない。

 

与党の中で、習近平の来日に拘る二階俊博幹事長は、売国奴扱いされている。

今の中国に救いの手を伸ばせば、日本の国際的信用が失墜するとの意見も強い。

天安門事件で国際的に孤立した中国を救ったのは日本だが、中国はそれを恩に感じる国ではないし、連日のように尖閣列島にちょっかいをかけている。

またも日本は、過去と同じ過ちを繰り返すのかとの批判も承知している。

 

しかし中国との全面対決は、他国に頼るのではなく、少なくとも中国が日本侵略を躊躇するだけの軍事力を自前で有するまで、待たざるを得ない。

国賓扱いで、習近平の機嫌が良くなり時間が稼げるのなら、それは安いモノだ。

日本の国益を考えれば、「3Qアメリカ、1Q中国」の優柔不断な態度もありかなと思い直している。

 

今までとは180度違う、この意見に対する批判は大歓迎だ!

誰かに、完膚なきまでに論破されることを期待している自分がいるのも事実だ。