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脱線事故「氷河特急」が運行再開??

世界一遅いと言われる、スイス鉄道「氷河特急」。
だから安全と思われていたが、脱線事故で大きな被害が出た。
観光シーズンだったので客が210名と多く、日本人被害者が28人も出ている。
死者や重症者がいるのだから、ただ事ではない。
日本の日比谷線で起きたのと同じ、「乗り上がり事故」と言われたり、乗客が一方に偏った為バランスが壊れたとか、異常な暑さの所為とか、様々に原因が推測されている。
現場は車窓から壮大なパノラマが広がる人気スポットで、テレビでも度々紹介されている。
僕も一度は行ってみたいとも思っていたので、他人事ではない。

驚いた事に、未だ原因がはっきりしていないのに、わずか二日後に運行を再開した。
脱線車両は鑑定のため撤去され、復旧作業はほぼ終了。
列車の運行には問題はないと判断されたらしい。
海外では日本ほど「安全」に神経質ではないようだ。
しかし、日本的に言えば、とんでもない事だ。
「営業第一、安全第二」の姿勢がミエミエではないか!
「氷河鉄道」の幹部が、いくら遺族に謝罪しても、絶対に心がこもっていない!
きっと、大ブーイングの嵐になるだろう。

しかしもしも自分が観光客として、事故の翌日に現地にいたとしたら、どうしただろう。
せっかくここまで来たのだからとの思いが先立ち、「事故は二日続かない」とかの適当な屁理屈を並べ、きっと運行再開を望むだろう。
実に身勝手で、まるで利己主義の当方、我儘一杯の物の見方になってしまうかもしれない。
現地で、「氷河鉄道」に運行再開を迫ったりするのではと思ってしまう。

日本にいると「氷河鉄道」の措置は不届き千番と批判するが、自分が観光客だったら恐らくは被害者への配慮もなくそれを利用しただろう。
しかし、事故現場の横を通る時には、果たしてどんな気持ちになるのだろうか。
少なくとも、死者まで出た事故だ。
自分が楽しむ事よりも、同胞を含めた被害者に対して哀悼の思いを持つべきだろう。
原因解明も終わっていないのに、営利目的でサッサと運行再開した「氷河鉄道」を責める資格はなさそうだ。