昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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傷害事件

知人が傷害事件に巻き込まれている。
と言うか、知人の方が傷害事件を引き起こした「加害者」扱いで、「被害者」が怪我をした事で警察沙汰になっている。
知人が並んでいた列に、「被害者」から「割り込みされた」事が原因らしい。

知人によると、混雑した歩道で列を組んで並んで進んでいたら、突然、前に「被害者」が割り込んできたので、後ろから二度ほどつついて注意したら、相手が逆ギレ。
ここで本格的な口喧嘩になり、お互いに段々興奮、その内に胸座をつかむ事態になった。
この後、知人は「被害者」に羽交い絞めにされ、うつ伏せに倒されたので、防衛上、相手の手を振り払おうと強く自分の手を振り回したら、「偶然に」相手の頬に当った。
と、知人は説明している(らしい)。

この事態に、周囲の人が止めに入ると同時に警察に連絡し、二人は警察に連行される。
それからの事情聴取に対して、双方とも、自分の正当性を力説したが、「被害者」は出血していたので病院に送られ、知人は警察にそのまま拘留されてしまった。
当初は「自分こそ被害者」と主張していた知人も、このまま拘留され続けると誰にも連絡が取れないと不安になり、取り敢えず相手を殴った事は認めた上で、弁護士を呼ぶ。
相手(=「被害者」)は、頬骨を骨折、メガネで目の上を怪我している事が判明したので、弁護士のアドバイスで示談を持ちかけるが、「被害者」は激昂していて、刑事事件にして裁判で決着をつけると息巻いている。

と言うのが、大よその経緯。

我々は知人からの情報しか知らないが、この手の話は一方の話だけでは、真実が分かり難い。
無論、今回の「被害者」とは一面識もないし、知人を窮地に追い込んでいる相手に好意を持てるはずがない。
当たり前だが我々は、人となりを知っている知人の話を信用しがちだ。
「被害者」は、列に割り込んだ常識なしオトコで、知人の注意に逆上したのが喧嘩の原因と、無批判に思い込んでしまう。

しかし、少し冷静になって知人の話を検証すると、やや無理筋も散見される。
アレッと思うのは、知人は無傷なのに、相手は出血している上に骨折までしている事だ。
後ろから羽交い絞めしている相手の腕を振りほどこうともがいたら、「偶然に」相手の顔に手が当たったのなら、知人の手の甲が「被害者」の顔の上から下に方向に向かって当り、それで頬骨が折れた事になる。
果たしてそれが、骨折につながるほどのダメージをあたえるのだろうか?
この辺は、折れた頬骨の状況を子細に調べれば、加わった打撃の方向性は分かるし、知人の証言の信憑性も判明してくる。
何よりも、知人は「早く外部と連絡を取りたかったから」と理由を挙げてはいるが、警察に対して、最終的には「相手を殴った」と証言し、調書に取られている.
この手の証言は、後になって「あれは警察に騙されて喋った」とか「強要された」とかの言い訳される事が多いが、この調書は必ず証拠になってしまうモノだ。

揉め事のそもそもの切っ掛けは「被害者」の割り込みだが、それに頭にきた知人が、後ろからつついたのが事を大きくしたのも間違いない。
知人は、良く言えば正義心が強い人間だが、悪く解釈すると短気で喧嘩っ早い部分がある。
どうも「被害者」が全面的に悪いと、片づけられないような気もする。
既に弁護士に解決を委ねているので、一日も早い解決を望んでいるが、知人は未だ釈放されていない。

中国、韓国との揉め事にしても、日本の主張だけで日本が正しいと理解するのは日本人だけ。
双方に言い分があり、双方が納得できる解決方法などない。
何とかまとめようとすると、結局は双方とも何がしかの損をして決着せざるを得ない。
ましてや、自らトラブルの原因を作るなんてもっての外、とにかくトラブルには巻き込まれないように、おとなしく生きるのが一番。
遅まきながら、そんな事に気が付いた。