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安重根を礼賛する中国と韓国は?

中国の内部矛盾が噴出している。
習近平が「テロとの非妥協的戦い」を宣言しても、新疆ウイグルでの自爆テロを防げなかった。

僕自身は、中国共産党政権が新疆ウイグル自治区で何をしたのかが分かっていない。
拠って、特にウイグル族の国民が、何故あそこまで中国政府に反抗するのかも、その真相を分かっている訳ではない。
ただ中国共産党政権が、新疆ウイグル自治区チベットを併合した過程で、かなりの無理筋があっただろうことは、最近の尖閣列島南沙諸島西沙諸島への動きからも容易に想像できる。
今や中国共産党政権は、アジアだけでなく世界平和のトラブル要因なのだ。

テロは、少数派や弱者がとり得る数少ない表現手段だとの意見もある。
そんな事を思っていても尚、僕はウイグル族のテロ行為には反対だ。
いかなる背景や理由があっても、彼らのテロの被害者は、彼らの政敵だけではなく、全く無関係な一般市民であったり、場合によっては、彼らを支持している人かもしれないからだ.
実際には、テロでは世界中からの支持を集める事は出来ないし、即ち自分たちの主張が認められる事もない。
中国政府が、ウイグル族のテロを強く非難するのは、国家としては当たり前だろう。

しかしそんな中国のハルビン駅に、安重根記念館が開設された。
安重根については、日本ではテロリスト扱いだが、韓国では愛国英雄とされている。
国の事情によって、人物評価が真っ二つに分かれるのは仕方がない。
チェチェンの「黒い未亡人」は、夫を殺された可哀そうな女性達のはずだが、政敵のロシアからは凶暴なテロ集団と弾圧される。
黒人差別への反対運動を指導したネルソン・マンデラも、時の南ア政権からはテロリストと糾弾された。
日本赤軍の三人が、イスラエル・テルアビブ空港で無差別乱射テロを行った。
その時生き残って逮捕された岡本公三への評価は、多くは「残忍なテロリスト」だが、アラブ諸国では英雄視された。

しかし安重根は、伊藤博文を暗殺した人物なのは間違いない。
そんな安重根が、国を挙げての英雄なら、韓国には、「良いテロ」と「悪いテロ」がある事になる。
これはおかしい。
民主主義を標榜する国家なら、あらゆるテロに反対しなければならない。
イスラム教徒の9・11テロは悪いが、安重根のテロは良いとは、余りにもご都合主義が過ぎるだろう。
そんな手前勝手な理屈を駆使する国家は、断じて先進国ではない。

安重根記念館の中国国内開設を許可したとなると、習近平の中国政府もまた、韓国と同じ価値観を持っている事になる。
そんな中国に、「安重根のテロは良くて、ウイグル族のテロは悪い」と言われても、説得力はない。
反日の為なら、自家撞着、二律背反を平然と犯す。
安重根記念館を開設した韓国も中国も、政権そのものの後進性を感じてしまう。