昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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悪性の風邪で生ける屍状態

歳をとるに従い、風邪はひかなくなっていた。
 
これは自然の摂理。
体力が衰えてきた人間は、同時に知力、感性も衰える。
外気温の変化に体力がついていかなくなると風邪をひきやすいが、歳と共にその辺には鈍感になる。
これは別名、老人性ボケとも言われるが、風邪をひかないのは大いに助かる。
それを年寄りの特権と強弁、思いっきり享受していた。
ところが、そんなわずかな年寄りのアドバンテージが、ここにきて全く効かなくなってしまった。
悪性の風邪を引いたからだ。
 
今日でおよそ一週間、喉の奥底からしぼり出てくるような、酷い咳に悩まされている。
いわゆるゴホゴホとかコンコンの、可愛らしい咳ではない。
「グフォッ、ゴォ~フォッ~ガゥオッ!
痰も絡んでいるので、傍にいる家族ですらたじろいでしまう。
推測だが、地獄の鬼どもの雄叫びも、ここまではひどくはないだろう。
そんな咳が、ひっきりなしに襲ってくる。
唯一の幸いは発熱していないことだが、余りにも咳を多発するので、腹筋が強張ってしまって痛い。
 
咳止めの風邪薬もまるで効果がない。
鼻声でしかもかすれて聞き取りずらいので、他人と話すのが億劫だ。
この間は、風呂にも一回入っただけ。
恐らくは異臭を放っているのだろう、家族も距離を保つようになってしまった。
しかし幸いなるかな、鼻も利かないので、自分自身は分からない
 
妻に言わせると、仕事中にはこんなに風邪が長引くことはなかったらしい。
「緊張感が違うのよね!」と、言外にお邪魔虫と化した伴侶への、皮肉と批判が混じったような冷え冷えとした眼差しが、弱ったこ心にグサリと刺さる。
稼ぎのなくなった戦士は、居場所の確保すら心モタナイ。
退職以来続けてきたウォーキングも、この風邪を引いて以来ギブアップ。
一日平均10㎞ウォーキングしてきたのに、この数日間は一日500mに激減している。
要は家の中をウロウロしているだけなので、世間からも忘れ去られたに違いない。
 
発病直後は、間断なく咳が出て、寝不足になってしまっていた。
一週間も何もしないで体力回復に勤しんだ結果、やっと眠っている間は咳が減ってきた。
しかし未だに、完全回復には程遠い。
認めたくはないが、やはりう若かりし頃とは、病気治癒の期間が違うのだろう。
リタイア老人にも拘らず、12月には忘年会が数回予定されている。
何としても、それまでにはと願っているが、果たしてどうなるものか。
もはやこのままで朽ち果てるのではあるまいかと、不安は尽きない。