しかし我が息子はこの番組のスポーツコーナーが好きで、日曜日となるとTBSにチャンネルを合わせて朝食をとっている。
今朝もまた、聞きたくもない関口宏や寺嶋実郎の声を耳にして、不快な気分になっていた。
そんな折、コメンテータの一人、青木理が黒板を前に、今回のセクハラ問題におけるテレビ朝日の対応を解説し始めた。
青木理の話では、
・セクハラ問題を把握しながら、何ら手を打たなかったテレビ朝日は確かに問題だ
・しかしテレビ朝日は、遅まきながらも記者会見で事件を説明した
・自分が担当者でも、組織責任者でも、声を上げることはできなかったかもしれない
と言うことだった。
要は、初期対応にも問題はあるが相手が財務省なのでやむを得ないと、報道機関の在り方を問題視されているテレビ朝日を庇いながら、セクハラをした福田元次官が一番悪いと結論付けるものだ。
しかし、語るに落ちるとはこのコト!
いつもは反安倍政権の急先鋒で、あらゆる政策にイチャモンばかりつけている、青木理の実態がこれだ。
少なくとも報道に携わる人間なら、今回のテレビ朝日については、厳しい見方をしなければならない。
セクハラ行為の常習犯だった福田元次官については、全く同情の余地はない。
しかし、そんなセクハラを訴えてきた社員を、組織として握りつぶしたテレビ朝日は、どう贔屓目に観ても、福田元次官と目糞鼻糞でしかないのだ。
テレビ朝日にコンプライアンス意識があれば、女性記者がセクハラを訴えてきた時点で、取材相手の福田元次官と財務省に対して正式に抗議しなければならない。
もしも青木理が言うように、そのハードルが無茶苦茶に高いのなら、少なくとも社員保護の観点から、女性記者を担当から外すべきだった。
それを、相談を受けながら何一つ手も打たず、担当も変えずに取材を継続させたとなると、社員をセクハラから守る意識など皆無と断じざるを得ない。
むしろ組織として、この女性記者をくノ一として利用する方は特ダネをとりやすいと思っていたはずだ。
そんなテレビ朝日が、事態が全部バレた後に開いた記者会見に、いったいどれほどの意味があるのか!
しかも財務省に対して世間の反発が広まると、押っ取り刀で「正式な抗議文」を送り付けている。
テレビ朝日は、常日頃は権力の番人を自称していながら、実は世間の支援がなければ、「恐ろしい組織」財務省に対して文句が言えない程度の正義心でしかない組織だ。
青木理もまた、いみじくも今回、自分でも認めてしまったように、国税庁や財務省は怖いから文句は言わないが、与党、安倍政権になら、いくら文句を言っても反撃されないとの安心感から、持説を語っている安っぽいオトコに過ぎない。
反権力を謳い文句にしているくせに、税務署が怖いだと???
まともな組織対応が出来なかったテレビ朝日や、一人ならビビリを告白した青木理。
こんなのに、ジャーナリストを名乗る資格はない。