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橋下徹の検証

今回のウクライナ戦争で、ロシアのプーチンは世界中から断罪されている。

恐らくは短期での勝利を夢想していたのだろうが、予想外のウクライナの抵抗を受け、結果として今に至っても勝利宣言を出すことができない。

しかも首都キーウを巡る攻防では、ロシアが全面撤退した。

東部戦線に戦力を集中するためと言うが、どう言い訳しても首都決戦でロシアは敗北したとしか思えない。

それどころか、国際司法裁判で戦争犯罪人として裁かれることが現実味を帯びている。

「こんなはずではなかった」と臍をかんでいるに違いない。

 

プーチンに比べればかなりスケールは小さいが、日本中を敵に回したのが橋下徹だ。

こちらはコメンテータとしてテレビに出ずっぱりだったが、一貫して主張したのが

 ・人命が大事

 ・戦う一択の戦争指導者のやり方は間違い

 ・民間人はとにかく逃げろ

これだけなら、後に何とか言い繕えるかもしれないが、橋下は喋り過ぎて墓穴を掘り、更にその穴を大きくしている。

生きていれば何とかなると、余りにも超楽観主義で非現実的な意見を続発する。

 ・プーチンもあと20年生きるかどうか?

 ・自国を捨てても、その後に戻って国を再建すればよい

ロシアがウクライナ人をサハリンに強制連行しているとの情報に対しても「それでも受け入れて逃げる道を選ぶ」とまで言い出した。

 

こんな橋下の意見に、日本で活動しているウクライナ人のナザレンコ・アンドレー氏が「国土を放棄すればウクライナの復興など不可能」と批判したが、これが余程頭にきたようで

 ・安全な日本に住んでいれば何とでも言える

 ・そんなに国土が大事なら、即刻国に帰って兵役を志願するべき

みたいなニュアンスでナザレンコ氏を嫌味タップリに批判した。

そしてナザレンコ氏が仕事で北海道に赴いた件を、「ウクライナで多数の死者が出ている時自分は北海道を楽しむ矛盾、滑稽さ」と文字通り痛罵した。

後にこれは北海道の自衛隊での講演が目的で、ロシアの脅威を共有するためだったと、橋下の早とちりが判明したが、橋下からの謝罪など全くない。

 

ここまで批判が集中すると橋下も、自分の意見が言い過ぎの頓珍漢だったことは分かっているのだろう。

しかし弁舌さやかに相手をやっつけてきたことへの拘りか、はたまた根っからの負けず嫌いが災いしているのか、とにかく一切の非を認めず、何とか自説の正当性を言い募ろうとする。

しかし彼の意見が通れば、結果としてロシアがウクライナを制圧することになるし、それは国際社会で認められることではない。

それが前例となれば、次は中国が台湾を攻めるだろうし、その刃は尖閣列島だけでなく、沖縄侵略も視野に入れるだろう。

橋下はロシアの肩を持つことで、間接的に中国の野望にも加担していることになる。

 

テレビでの発言だけでなく、Twitterへの橋本の投稿は異常だ。

彼をあれほどの行動に駆り立てるのは、一体何なのか?

橋下はウクライナ国民に、ロシアに抵抗せずに逃げろと繰り返した、

冷静に考えれば、日本語で発信される橋下の心配や情報発信が、ウクライナ国民に伝わるはずはない。

橋下の

 ・外国に攻められたら、政治家は国民の命を最優先するべき

 ・国民は身の安全のために、サッサと逃げろ

との意見は全てが、日本人に対してのモノなのだ。

 

ここから中国による、橋下へのハニトラ、マネトラの噂が再燃する。

今や橋下とは不倶戴天の論敵になっている百田尚樹は、言外にこの説を示唆する。

しかしこの手の疑惑だけは、当事者が認めない限り水掛け論になる。

無論中国で政変が起き過去の秘密書類が暴露されれば、このスキャンダルも白日の下に晒されるので、関係者はヒヤヒヤ物だろうが、それまでは全てが藪の中だ。

僕もまた、橋下と中国の間にどんな密約があっても驚かない一人だ。

 

しかし一連の橋下の言動を見ると、中国や韓国との腐れ縁よりも、橋下自身の愛国心のなさ、反日主義に凝固まった思想が背景ではと思っている。

橋下が大阪府知事として颯爽と政界デビューした時、その口調の歯切れの良さと決断の速さから、保守の一部からも大きな期待が持たれたし、僕も好感をもって彼を見ていた。

しかしそんな橋下に最初の疑問を持ったのは、韓国の自称慰安婦が日本国を相手に起こした訴訟で、韓国司法が国際法を無視して日本に賠償命令を下した時だ。

日本中が韓国の非常識に怒っている時、橋下は「国家間賠償は終わっているが、個人の損害賠償請求権は残っている」と、全く韓国と慰安婦たちと同じ主張をした。

 

その後の橋下は、その歴史観においては韓国、中國と論を同じくしているし、ジェンダーや家族制度も日本のサヨク活動家と同じ意見だ。

挙句は戸籍制度の廃止まで唱えている。

橋下は、日本の家族制度破壊を目指す過激派と同じ穴の狢だ。

恐らくは、橋下に日本への思い入れはないに違いない。

彼が今まで生きてきた過程は、日本愛を育む環境ではなく、日本への憎悪を滾らせるモノだったのだろう。

だから彼にとっては、古き良き日本など全く評価の対象外で、今風の一見斬新なリベラルと同じ主張となっているのではないか。

 

もしもこの推測が当たっているのなら、こんな橋下は極めて危険なオトコだ。

彼が影響力を持ち、彼の主張を信じる日本人が増えれば、その分日本の内部が崩壊し、極東の地で韓国、中國が跋扈する事態となる。

だから僕には、彼が創設者であり、且つ今でも深い関係を噂される日本維新の会への絶対的な不信感がある。

橋下の歴史観、国家観への違和感があるからだ。